2023年11月27日月曜日

2023明治安田生命J1リーグ 第33節

023年11月24日(金)

2023明治安田生命J1リーグ 第33節

横浜F・マリノス 0 vs.    0 アルビレックス新潟

入場者数:34,335人(日産スタジアム

今季の新潟のアウェイ最終節は、金曜日夜開催の
フライデーナイトJリーグとなりました。
今節は、アウェイで横浜F・マリノスと対戦します。
首位神戸を勝ち点差2でおいかける横浜FMは、
この新潟との試合で勝たなければ、
今節に神戸が勝利すると勝ち点差が4以上となり、
最終節を残して神戸のJ1優勝が決まってしまいます。
金曜日開催のナイトゲームではあるものの、
上記の状況や横浜FMのホーム最終節ということもあり、
現地には3万人を超える観客が集まりました。
新潟からも3000人を超えるサポーターが集まり、
新潟が目指す一桁順位を目指して後押しします。

今節の新潟の開始フォーメーションは、4-2-2。
ゴールキーパーは小島選手。
ディフェンスラインは、右から
藤原選手、デン選手、渡邊選手、新井選手。
ボランチは秋山選手、高選手。
サイドハーフは、右に太田選手、左に小見選手。
ツートップは高木選手と鈴木選手です。

前線に外国籍選手を並べて強力な攻撃力を誇る横浜FM。
序盤はその圧力を前に、
幾度もシュートチャンスを与えてしまいますが、
小島選手を中心に跳ね返し続けます。
新潟はいつものパス回しで
横浜FMのプレスをかわして攻勢に出たいところですが、
パスミスも多くなかなか相手陣内に
ボールを運ぶことができません。
前半20分過ぎくらいから、硬さもほぐれてきたか、
ようやくボールが回せるようになり、
シュートチャンスが増えます。
しかし、自陣からカウンターに移った太田選手が
前線で孤立して一人で相手ディフェンス陣に
仕掛けてはボールを失うような展開も多く、
どうも攻撃が噛み合いません。
お互いにシュートチャンスを作りながらも
ゴールネットを揺らすことはできず。
前半は0-0での折り返しとなりました。

後半も、流れは同様で
横浜FMは素早く前線の強力なアタッカーに
ボールを渡してはチャンスを作ります。
しかし、その強さ・スピードに慣れてきたこともあってか
新潟の両サイドバック、藤原選手と新井選手は
横浜FMの両ウイングに仕事をさせず、
中央でもデン選手がセンターフォワードをしっかり抑え込み、
前線に起点を作らせません。
その流れから、何度か横浜FM陣内で決定機も作りますが、
今節のシュートもいくら打っても枠外に飛ぶばかりで
なかなか枠内にシュートを放つことできない新潟。
横浜FMが前線の選手を入れ替えてからは、
新潟がボールを保持する時間が長くなり、
横浜FMゴールに迫りますが、
なかなかゴールを奪うことはできません。
終盤、途中出場の三戸選手が
枠内に強烈なシュートを放ちますが、
これは横浜FMのゴールキーパーのビッグセーブにあって
ゴールならず。
今節の試合はそのまま、0-0のスコアレスドローとなりました。

次節はいよいよ今季最終節。
12月3日(日)、ホームでセレッソ大阪との一戦です。
今節、9位の川崎が勝利して勝ち点を伸ばし、
10位の新潟との勝ち点差が5まで広がったため、
新潟が9位に浮上できるチャンスは失われました。
最終節は、来季のための戦いです。
この一年、J1で成長した姿をサポーターに見せつけて、
来季は更に大きく羽ばたけるように、
最後まで戦い抜きましょう。

追記1)
引き分けに終わった二位の横浜FMに対し、
首位の神戸はホームで名古屋相手に勝利を掴み取り、
勝ち点差を4に伸ばして最終節を残して優勝を決めました。
ヴィッセル神戸にとってはJ1リーグ初優勝となります。
神戸の関係者の皆様、本当におめでとうございました!!
天皇杯優勝に続くタイトルとなり、
着実にクラブとして強豪への道を歩んでいるものと思います。
以前は元スペイン代表イニエスタ選手を中心に
著明な外国籍選手を豊富に抱えて戦っていましたが、
なかなか思うような結果が出なかった神戸。
今季は要のイニエスタ選手はベンチ外となることも多くなり、
元日本代表の大迫選手や武藤選手、酒井高徳選手など
フィジカルに優れた選手を中心に
得点力、守備力ともに大きく向上し、
ついに頂点へと昇りつめることができました。
イニエスタ選手は今季途中退団となってしまいましたが、
それでもチームは勢いを落とすことなく、
最後まで走り抜くことができました。
この神戸の優勝は、神戸にとって初優勝であることと同時に、
ここ数年続いていた
「川崎と横浜FMの2クラブでの優勝の取り合い」の時代が
終わりを迎えたことを意味します。
次の時代を紡ぐのはどのクラブなのか。
新潟も新時代の雄となるべく、
今の戦術を高めながら戦力を増やし、
タイトルを目指しましょう。

追記2)
今季も終了が近くなり、
それぞれのリーグで昇格・降格クラブについても
絞られてきています。
J1リーグの残留争いでは、
最下位の横浜FCが17位湘南との大一番に痛恨の敗北。
16位に浮上して残留を決めた湘南に対し、
横浜FCは17位になった柏との勝ち点差が3であるものの、
その得失点差は12と、
一試合でひっくり返すのが非現実的な状況となりました。
J2リーグでは、すでに
町田の優勝と磐田のJ1昇格が決まりましたが、
残りの昇格1枠を争うプレーオフが始まりました。
清水と山形の一戦は引き分けで
規定によりリーグ順位が上位の清水の勝ち上がりとなり、
東京ヴェルディと千葉との「オリジナル10対決」は
東京ヴェルディが勝利を掴みました。
東京ヴェルディと清水の一戦で、勝利した方がJ1昇格となります。
(引き分けの場合はリーグ順位が上位の東京ヴェルディが
J1昇格となります。)
そして、J2リーグを降格圏の21位で終えた大宮ですが、
J3リーグから2クラブがJ2リーグに昇格することが決定し、
正式にJ3リーグへの降格が決まってしまいました。
大分、松本に続いて、J1を経験したクラブで
3クラブ目のJ3リーグ降格となります。
J3リーグでは、すでに愛媛が優勝&J2昇格を決めており、
残り1枠を鹿児島と富山の2クラブで争う状況になっています。
J3リーグ最下位が決定している北九州については、
JFLへの降格の可能性もありましたが、
JFLのJ3昇格圏のクラブが
いずれもJリーグライセンスをもたないクラブであるため、
JFLへの降格は免れることになりました。
北九州はJ2リーグで一時首位に立っていたこともあるクラブであり、
本当に一寸先は闇の世界である、と思います。
しかし、どこのクラブが優勝するかわからないこともあり、
それがJリーグの魅力でもあります。
JリーグはJリーグとして、成長していってほしいと思います。


2023明治安田生命J1リーグ順位表 (11月25日終了時点)
順位チーム勝点試合得失
1ヴィッセル神戸68332085592930
2横浜F・マリノス64331977623725
3サンフレッチェ広島553316710412813
4浦和レッズ543314127402713
5名古屋グランパス51331491040355
6アビスパ福岡5133156123742-5
7鹿島アントラーズ493313101041338
8セレッソ大阪49331541439336
9川崎フロンターレ47331381250455
10アルビレックス新潟42331012113540-5
11北海道コンサドーレ札幌40331010135659-3
12FC東京4033117154146-5
13サガン鳥栖3833911134346-3
14京都サンガF.C.3733114183744-7
15湘南ベルマーレ3433810154055-15
16ガンバ大阪343397173860-22
17柏レイソル3233614133246-14
18横浜FC293378183056-26
最終節を残して首位神戸と二位横浜FMとの勝ち点差が4となり、
神戸の優勝が決まりました。
横浜FCは17位柏との勝ち点差が3ですが、得失点差は12であり、
これを一試合でひっくり返すのは非現実的な数字となっています。
泣いても笑っても残り一試合。
最後まで応援し続けてくれているサポーターのために、
全力で勝利を目指しましょう。

2023年11月13日月曜日

2023明治安田生命J1リーグ 第32節

023年11月11日(土)

2023明治安田生命J1リーグ 第32節

アルビレックス新潟 0 vs.    0 FC東京

入場者数:23,223人(デンカビッグスワンスタジアム

J1リーグも今節をあわせて残り3試合となりました。
今節は、ホームにFC東京を迎えての一戦です。
11月となり、雨こそ本降りではないものの寒さは厳しく、
最高気温が9℃の中で行われる戦いとなりました。
スタジアムに集まったサポーターは、
カイロにダウンジャケットなど、
冬の装いで観戦に臨みます。

今節の新潟の開始フォーメーションは、4-4-2。
ゴールキーパーは小島選手。
ディフェンスラインは、右から
藤原選手、舞行龍選手、千葉選手、新井選手。
ボランチは高選手、星選手。
サイドハーフは右に松田選手、左に太田選手。
ツートップは谷口選手と鈴木選手です。
高木選手はベンチにも入っておらず、
堀米選手と同様に負傷したとの噂ですが真相は不明です。

新潟が苦手とするチームの一つ、FC東京。
新潟を率いていたアルベル監督は解任となり、
ますます選手の個の力を重要視するようなチームとなっています。
個の力で勝負をしてくるFC東京に対して、
まとめられた組織力で挑む新潟。
序盤はうまく相手をFC東京陣内へ押し込んで、
セカンドボールも回収して攻め続ける新潟。
このいい時間帯のうちに先制点を奪いたいところですが、
最後のパス、シュートに精度を欠いて、
ゴールに結びつけることができません。
すると次第にFC東京もペースを掴み始め、
新潟のパスミスを拾っては前線の強力な選手へボールを集めて
チャンスを演出します。
いつもFC東京との試合では
このような流れから失点してしまうようなイメージですが、
今節は最後のところでは防いで先制点を許しません。
前半は0-0での折り返しとなりました。

後半も、自分たちの戦いが通用していることに自信を深めて
何度もチャンスを演出する新潟ですが、
どうしてもゴールを割ることはできません。
FC東京にはほとんどセットプレーからくらいしか
シュートチャンスを与えず、
しっかりと攻撃を組み立てて攻め続ける新潟ですが、
先制点が遠い今節。
次第に新潟はパスミスが多くなり、
FC東京に危険な位置でボールを奪われることも多くなりますが、
対するFC東京も新潟以上にパスミスが多く、
すぐさまボールを回収して攻め続けます。
三戸選手、小見選手、秋山選手、長倉選手を投入して
攻撃を活性化させたい新潟ですが、
それでも完全な決定機を作り出すことまでには至りません。
お互い決定力を欠いた試合は最後までスコアが動かず。
今節は0-0のスコアレスドローとなりました。

シュート数はFC東京の5本に対して、新潟は13本。
ほとんど新潟のペースで進めることができたゲームですが、
結果は引き分け。
悔しいドローゲームですが、FC東京との戦いは
いつもこのような展開で、一瞬の隙でゴールを奪われ、
敗北を喫している印象です。
むしろ、負けなくてよかったと言えるゲームです。
2試合連続で無失点で終えることができたのは良いですが、
得点力にかげりが見られる最近の新潟。
まもなく今季のJ1リーグも終了となりますが、
昨季のJ2リーグを制したときと比べて得点が大きく減少しています。
(昨年は42試合で73点、今年は32試合で35点。)
J1の強度の中、なかなか昨年程の得点力を
維持することはできていないということでしょう。
一人で決め切ることができるようなストライカーがいれば良いですが、
(昨季も含めて)今の新潟にはストライカーは不在であり、
来年はそのようなストライカーが来てくれればよいですが、
やはり現戦力でいかに得点パターンを増やしていくかが課題でしょう。

次節は11月24日(金)、アウェイで横浜FMと対戦します。
優勝の可能性を残し、死に物狂いで戦ってくるであろう
横浜FMと、彼らのホームでの今季ラストゲームです。
新潟もそれ以上のモチベーションで戦い、
一泡吹かせてやりましょう。

追記1)
J2リーグは一足先に最終節を迎えて、
2位だった清水が水戸相手に引き分けたのに対し、
3位の磐田と4位の東京ヴェルディはいずれも勝利し、
磐田は2位に浮上して逆転で自動昇格枠へ滑り込みました。
清水は東京ヴェルディにも抜かれて
4位で昇格プレーオフへ臨むこととなりました。
磐田は見事、一年でのJ1復帰となりました。
関係スタッフの皆様、サポーターの皆様、おめでとうございました!
不祥事から1年間の選手の獲得禁止という非常に厳しい処分が下り、
現有戦力で何とか戦っていくしかない中、見事に組織をまとめあげて
昇格を掴み取ることができたこと、本当に素晴らしいことだと思います。
J1の地で再び相見えることができること、楽しみにしています。
そして、昇格プレーオフは
東京ヴェルディ、清水、山形、千葉の4チームで戦うことになりました。
プレーオフを制したJ2クラブは、問答無用でJ1昇格です。
これもまた、激しい戦いになりそうです。

追記2)
今節のJ1リーグの大一番となった、浦和vs.神戸。
1点を先制した神戸に対し、
浦和も終了間際に1点を返して意地を見せます。
そして後半アディショナルタイム。
神戸陣内で獲得したフリーキックの際、
浦和のゴールキーパーの西川選手が
前線へ上がってパワープレーに出ます。
浦和のスコルジャ監督はこれを止めていたようですが、
その声はピッチに届いていたのか、定かではありません。
そして浦和のフリーキックは西川選手の頭を超えて
神戸のゴールキーパーの前川選手がキャッチ。
前川選手はすぐさま前線の大迫選手めがけて蹴り、
大迫選手は無人のゴールにしっかりとボールを蹴り込んで、
最後の最後に神戸が劇的な勝利を掴み取る、という結果となりました。
勝利しかない浦和が最後に
パワープレーに出るのは仕方なかったと思いますし、
その隙を逃さなかった前川選手と大迫選手はさすがの一言ですが、
それならばなぜ守備の選手は残して西川選手だけ上がったのか、
なぜフリーキックは前川選手にキャッチされるようなボールを蹴ったのか、
そしてなぜたやすく前川選手にキックさせることを許したのか
(このような場合、カード覚悟でキーパーの邪魔をするプレーは
後半アディショナルタイムではなくてもよく見られます)、
Jリーグサポーターの中で議題になっています。
そして、前川選手から大迫選手へのパスはハーフラインを超えており、
浦和の選手は全員がハーフラインの先にいたので、
この場合はハーフラインがオフサイドラインになり、
大迫選手はオフサイドだったのではないか、という議論もあります。
VARをチェックした上でゴールを認めていたので、
何かしらの手段でオフサイドでないことを確認した、
(あるいは、オフサイドとなる決定的な映像が確認できなかった)
ということになるのでしょうが、この点も不明です。
なかなかみられないプレーなので、
色々と議論が生まれることとなりました。
そして余談ですが試合の翌日、
浦和のスコルジャ監督が退任することが濃厚との報道が出ました。
もしかしたら、今回の一件も関与したのではないかと推測されます。
チームがまとまって、全員で同じ考え・方向性をもって戦うというのは
非常に難しいものだということが再認識されるようなプレーでした。


試合前に行われたエキシビジョンマッチ。
対象は小学5・6年生のスクール生です。
特に6年生は卒業間近。
これからも色々な形で、サッカーに携わってほしいと思います。

2023明治安田生命J1リーグ順位表 (11月12日終了時点)
順位チーム勝点試合得失
1ヴィッセル神戸65321985572829
2横浜F・マリノス63321967623725
3浦和レッズ543214126382414
4サンフレッチェ広島523215710382810
5名古屋グランパス5132149939336
6鹿島アントラーズ493213109413011
7セレッソ大阪49321541339327
8アビスパ福岡4832146123440-6
9川崎フロンターレ44321281247452
10アルビレックス新潟41321011113540-5
11FC東京4032117144043-3
12サガン鳥栖3732910134144-3
13北海道コンサドーレ札幌3732910135358-5
14京都サンガF.C.3432104183644-8
15ガンバ大阪343297163857-19
16柏レイソル3132613133044-14
17湘南ベルマーレ3132710153955-16
18横浜FC293278173055-25
首位の神戸は浦和相手に劇的勝利。
二位の横浜FMはセレッソに快勝し、追随します。
三位の浦和は神戸に敗北し、優勝の可能性が完全になくなりました。
一方、下位の方は横浜FCが鳥栖に勝利すれば、
湘南も名古屋に勝利し、最後まで意地を見せています。
そして次節は、横浜FCと湘南の直接対決。
横浜FCはこれに敗れてしまうと次節にも降格が決まる可能性がある反面、
湘南もこれに負けると最下位に転落する可能性があるという、
まさに生きるか死ぬかの戦いです。
柏だって、油断はできません。
見ている分には楽ですが、
関わっている方々にとっては本当に地獄だと思います。
最後まで、全力を出して戦い抜きましょう。