2022年7月25日月曜日

2022明治安田生命J2リーグ 第28節

022年7月24日(日)

2022明治安田生命J2リーグ 第28節

アルビレックス新潟 2 vs.    3 ファジアーノ岡山

入場者数:12,722人(デンカビッグスワンスタジアム)

長丁場のJ2リーグも本日で3分の2を消化することになります。
今節は、ホームにファジアーノ岡山を迎えての一戦です。
岡山との対戦成績は、これまで1勝4分4敗。
岡山は新潟が現時点でJ2リーグに存在するチームの中で
最も苦手な相手と言えます。
特に今節の戦いの場であるホームで、
新潟は岡山に勝ったことがありません。
J1の舞台へ上がるためには、
このようなチームにも勝利することが求められます。

今節の新潟の開始フォーメーションは、4-2-3-1。
ゴールキーパーは小島選手。
ディフェンスラインは、右から
藤原選手、舞行龍選手、田上選手、堀米選手。
ボランチは高選手、島田選手。
中盤は、右から松田選手、高木選手、伊藤選手。
ワントップは鈴木選手です。

序盤は、ディフェンスラインからボールを回す新潟に対して
アタッキングゾーンからプレスをかけることはなく、
ミドルゾーンからプレスをかけてくる岡山。
空中戦に圧倒的な勝率を誇る岡山は、
少しでもボールが浮けばすぐさま回収して
自分たちのボールにしてしまうこともあり、
いつものホームゲームのようにボールを回すことができません。
そして前半13分、新潟のペナルティエリア前で
少しプレスが弱くなったところを
見逃さずにミドルシュートを放たれ、
これがゴール隅に決まってしまい、痛い先制点を献上します。
このままズルズルと敗戦モードになりそうな中、
前半21分、岡山のペナルティエリア横で獲得したフリーキックを
島田選手が直接ゴールに突き刺し、
島田選手の今季2点目となる直接フリーキックからのゴールで
新潟が同点に追いつきます。
その後、ボールを浮かさずに
グラウンダーのパスを多用することで
岡山の武器を封じて優勢に攻め立てる新潟。
そして前半32分、相手ペナルティエリア前で
ボールを受けた伊藤選手がノンステップで左足を振り抜き、
これが見事に相手ゴールに突き刺さって、
新潟が前半のうちに逆転に成功します。
その後も一方的にボールを保持して岡山ゴールに迫る新潟。
何度も岡山ゴール前でスクランブル状態となりますが、
岡山の粘り強い守備の前に追加点を奪うことができません。
前半はそのまま、2-1での折り返しとなりました。

後半、システムを3バックに変えて反撃に出る岡山。
すると後半2分、岡山は
新潟のディフェンスを振り切らないうちにクロスをあげて、
新潟ゴール前で岡山の長身のミッチェル デューク選手と
新潟の小柄な堀米選手のマッチアップとなってしまい、
これをデューク選手にきっちり決められて
後半開始早々、非常に痛い同点弾を受けてしまいます。
その後もシステム変更後の岡山の攻撃に対応することができず、
修正の糸口が掴めない新潟。
焦りからか攻撃も再び前線へのロングフィードなど
浮き球が多くなり、
これを岡山に弾き返されてはピンチを招いてしまいます。
一進一退の攻防が続きましたが、
後半43分、新潟ゴール前にボールが放り込まれ、
これをヘディングで合わせられ、
一旦は小島選手が弾きますが、
こぼれ球を押し込まれて終了間際に
痛すぎる勝ち越し点を与えてしまいます。
その後、再びテンポよくボールを回して
攻撃を組み立てますが、
必死にゴールを守る岡山を前にして
ゴール前での冷静さを欠いてしまったためか
決定的なシュートが枠外へ飛んでしまったり、
シュートが打てる場面でパスを選択してしまったり、
ゴールにボールをねじ込むことができません。
そして、試合終了。
今節は2-3での敗戦となりました。

苦手な岡山相手に先制を許しながら、一度は逆転しながらも
再び逆転されてしまった非常に悔しい敗戦です。
それでも、切り替えて次の試合に向かっていかねばなりません。
次節は7月30日(土)、
アウェイでV・ファーレン長崎と戦います。
今節の岡山とのホームゲームと同様に、
新潟は長崎とのアウェイゲームで勝利したことがありません。
勝利できなかったとき、いつまでも
「苦手な相手だから仕方ない」「苦手な場所だから仕方ない」
と言っているわけにはいきません。
対戦相手がどこでも、対戦場所がどこでも勝利を掴めるべく、
一つずつこのような「悪い歴史」とは決別していって、
新たな歴史を築いていってほしいと思います。

追記1)
新型コロナウイルスが今までの中で一番猛威を奮っており、
Jリーグでも感染拡大が治らず、
活動停止となるクラブも出てきてしまっています。
新潟も、陽性者や濃厚接触者が出てしまい、
自宅待機となる選手が出てしまいました。
新潟は、横浜FCとベガルタ仙台との3チームで
自動昇格2枠をかけたデッドヒートを続けていますが、
横浜FCも仙台も自宅待機者がいる中での
非常に苦しい戦いとなっています。
とにかく、早く新型コロナウイルスに心配することなく、
お互い万全の状態で戦える時が
1日も早く来てほしいことを願ってやみません。

追記2)
後半戦に突入後、新潟はすでに3敗目を喫してしまいました。
前半戦の21試合での敗戦が3であることを考えると、
後半戦の7試合ですでに3敗という状況は、
非常に今後の展開に不安を残す結果となっています。
最近は、毎年のように後半戦で失速している新潟。
今季、大きく失速しないでいられるのは
「敗戦後の試合で必ず勝利している」ことがあげられます。
次節も非常にプレッシャーがかかる試合となりますが、
ここで自動昇格戦線に踏みとどまるためにも
勝利を掴むのが必須となります。


2022明治安田生命J2リーグ順位表 (7月24日終了時点)
順位チーム勝点試合得失
1横浜FC57281693462917
2アルビレックス新潟54281666502624
3ベガルタ仙台51281567543717
4V・ファーレン長崎4628137834277
5ファジアーノ岡山442711115372710
6ロアッソ熊本44281111637334
7FC町田ゼルビア42281261039318
8大分トリニータ40271010738326
9ジェフユナイテッド千葉3727107102829-1
10モンテディオ山形362799937298
11東京ヴェルディ362799945432
12水戸ホーリーホック3527981034322
13ツエーゲン金沢352898113341-8
14徳島ヴォルティス3427616527207
15ヴァンフォーレ甲府342781093033-3
16栃木SC3428810102126-5
17レノファ山口FC312887132834-6
18ブラウブリッツ秋田292878132237-15
19いわてグルージャ盛岡272876152450-26
20ザスパクサツ群馬262875162235-13
21大宮アルディージャ2528510132743-16
22FC琉球212849152847-19
新型コロナウイルスの影響で中止(延期)となった試合もあり、
暫定での順位となっています。
三位の仙台は長崎相手に敗北。
横浜FCが東京V相手に勝利し、新潟をかわして首位に立ちました。
長崎はこれでリーグ戦10試合負けなし。
虎視眈々と、自動昇格圏に近づいています。
これ以上差を縮められないためにも、
強敵ですが次節の新潟は長崎相手に勝利することが求められます。
一方、下位の方では前節降格圏を脱出した大宮ですが、
今節は秋田相手に引き分け、群馬が山形に勝利したことで
再び降格圏で沈むことになりました。
リーグ戦は残り3分の1。
残留争いも最後までデッドヒートが続きそうです。

2022年7月19日火曜日

2022明治安田生命J2リーグ 第27節

022年7月9日(土)

2022明治安田生命J2リーグ 第27節

ツエーゲン金沢 0 vs.    3 アルビレックス新潟

入場者数:5,574人(石川県西部緑地公園陸上競技場)

夏も本番となり、
今年も厳しい暑さが日本列島を襲っています。
本日は、アウェイでツエーゲン金沢との一戦となります。
金沢には天皇杯も合わせて同一シーズンで
同じ対戦相手に全て勝利する
「シーズントリプル」を食らったこともある新潟。
前回の対戦では辛くも勝利することができましたが、
今までの借りを返すためにも
確実に勝利することが必要です。

今節の新潟の開始フォーメーションは、4-2-3-1。
ゴールキーパーは小島選手。
ディフェンスラインは、右から
藤原選手、舞行龍選手、田上選手、堀米選手。
ボランチは高選手、島田選手。
中盤は、右から松田選手、高木選手、伊藤選手。
ワントップは鈴木選手です。
シーズン当初はあまりスタメンが
固定されなかった新潟ですが、
最近はメンバーの移籍や負傷などもあり、
ややスタメンが固定されてきた印象です。

試合は序盤から新潟がしっかりボールを保持して
金沢ゴールに迫ります。
新潟は前線での効率的なプレスから
金沢守備陣のミスを誘い、シュートチャンスを作ります。
前半29分、コーナーキックのこぼれ球を
高選手がグラウンダーのシュート。
これがポストの内側に当たってゴールに吸い込まれ、
早い時間帯に新潟が先制に成功します。
先制点を奪った新潟はいつものように
着実にボールを回しながら、
チャンスとみるや縦パスをいれて追加点を狙います。
前半の終盤までは
金沢に一本もシュートを打たせない展開でしたが、
終盤は少し押されて金沢に
シュートチャンスを与えてしまいます。
前半は0-1での折り返しとなりました。

後半開始直後、ゲームは動きます。
後半3分、松田選手が倒されてPKを獲得。
これを鈴木選手がきっちり決めて、
後半の早いうちに追加点を奪います。
2点をリードした新潟は、
少し金沢の攻撃を受ける形が多くなり、
新潟ゴール前への侵入を許すことも多くなります。
そんな中でも失点せずにゲームを進めていると、
後半37分、ピッチ中央でボールを受けた高選手から
左サイドに開いた小見選手へ絶妙な浮き球のパス。
小見選手は前線へボールを運ぶと、
相手ディフェンス陣の間を縫うようなクロス。
これを鈴木選手がゴールキーパーの動きを読んで
冷静にゴールに流し込み、3点目を獲得します。
その後は金沢の攻撃を受ける時間が多くなりますが、
最後まで金沢に得点を許しませんでした。
今節は、0-3での勝利となりました。

得点がなかなか奪えなかったり、
複数失点を喫するような試合も増えていましたが、
また複数得点かつ無失点で
試合を締めることができました。
この調子で一つずつ、勝利を重ねていきましょう。

次節は7月23日(土)、
ホームにファジアーノ岡山を迎えます。
新潟は、岡山相手にホームで勝利したことがありません。
今の勢いそのままに、上位に位置する岡山に勝って、
連勝を積み上げていきましょう。

追記1)
今節の先制点は、高選手の今季初ゴールでした。
危機察知能力とボール奪取能力に優れた高選手が
ボランチとして非常に優れた選手であるのは
間違いないですが、
得点への関与は更なる成長のために
監督や高選手自身が課題としているものです。
昨季より今季は
ミドルシュートの意識が高いと思われる高選手ですが、
なかなかシュートが枠内に飛ばず、
練習に練習を重ねていました。
今節も、ゴール前に1本、
ミドルシュートが枠外に飛ぶことがありました。
ゴールになったシュートは、それを受けて
浮かさない様に冷静にグラウンダーのシュートで
ゴールに叩き込みました。
高選手のゴール後には、
拳を突き上げて喜ぶ姿を見せた松橋監督。
あんな松橋監督の姿を見たのは、
今季初めてかもしれません。
高い守備能力を誇る高選手が攻撃力も増してくれば、
ボランチとして日本を代表する選手になることも
決して夢ではないと思います。
そして、高選手のミドルシュートが決まるようになれば、
ますます新潟の得点パターンが増えて
相手にとって脅威となることでしょう。
これからも、高選手の成長が楽しみです。

追記2)
今節は3得点・無失点の「3-0」で勝利した新潟。
今季の新潟は「3-0」で勝利することが多く、
これで5試合目です。
3得点をあげながら失点してしまった「3-0未遂」もあります。
一部では、3-0のスコアは「新潟スコア」と呼ばれ、
新潟の勝利を象徴するスコアとなっています。
J1連覇を達成した川崎フロンターレは、
圧倒的な攻撃力と守備力を売りにしていましたが、
「得点は3得点を目指せ」と鬼木監督は言っていました。
そして、失点は当然無失点を目指します。
つまり、「3-0」での勝利を目指す、ということになります。
実際、その頃の川崎は
3得点以上かつ無失点のゲームが多かった印象です。
追加点を奪うことで先制点をあげた試合の勝率が高くなり、
今季の新潟は先制した試合では13勝1分0敗で、
勝率92.9%と圧倒的な数字を残しています。
先制点をあげた試合が少ないのが課題ではありますが、
引き続き得点を奪い続けることで
勝利を近づけていきたいです。


2022明治安田生命J2リーグ順位表 (7月17日終了時点)
順位チーム勝点試合得失
1アルビレックス新潟54271665482325
2横浜FC54271593452916
3ベガルタ仙台51271566533518
4V・ファーレン長崎4327127832266
5ファジアーノ岡山41261011534259
6ロアッソ熊本41271011634331
7大分トリニータ40271010738326
8FC町田ゼルビア39271161036306
9ジェフユナイテッド千葉3727107102829-1
10モンテディオ山形362699837289
11東京ヴェルディ362699845423
12水戸ホーリーホック3527981034322
13ツエーゲン金沢352798103338-5
14ヴァンフォーレ甲府342781093033-3
15徳島ヴォルティス3326615527207
16レノファ山口FC312787122732-5
17栃木SC3127710101925-6
18ブラウブリッツ秋田282777132237-15
19いわてグルージャ盛岡272776142347-24
20大宮アルディージャ242759132743-16
21ザスパクサツ群馬232765162135-14
22FC琉球202748152847-19
二位の横浜FCは千葉相手に4-0で勝利、
三位の仙台は岩手相手に5-1で勝利し、
上位陣の三すくみの状態は変わりません。
下位の方では、琉球との大一番を引き分けた大宮ですが、
着実に勝ち点1を積むことでついに降格圏を脱出しました。
代わりに、5連敗と苦しんでいる群馬が降格圏に沈んでいます。
特に下位の方は一つの勝利で順位が変わることがあるリーグ戦。
まだまだ、とにかく目の前の試合での勝利を目指すのみです。