2021年9月27日月曜日

2021明治安田生命J2リーグ 第31節

021年9月25日(土)

2021明治安田生命J2リーグ 第31節

アルビレックス新潟 1 vs.    0 ヴァンフォーレ甲府

入場者数:10,242人(デンカビッグスワンスタジアム)

夏が戻ってきたかのような、
強い日差しが降り注ぐ中でのデーゲームとなりました。
今節はホームでヴァンフォーレ甲府と対戦します。
同勝ち点で昇格圏を狙うチーム同士の戦い。
まさに、生き残りをかけたゲームです。

今節の新潟の開始フォーメーションは、4-2-3-1。
ゴールキーパーは阿部選手。
ディフェンスラインは、右から
藤原選手、舞行龍選手、千葉選手、田上選手。
ボランチは、高選手、島田選手。
中盤は、右から三戸選手、高木選手、本間選手。
ワントップは鈴木選手です。
田上選手が今季初スタメンとなりました。

試合は、いつもの甲府との試合と同じように、
新潟がボールを保持しつつ、
甲府は一瞬の隙を狙ってボールを奪っては
すぐさまカウンターを仕掛けるという
緊張感に溢れたゲームとなります。
こうなると、いつも以上に先制点が重要なところ。
新潟は何度か甲府ゴール前でチャンスを演出しますが、
最後は堅い守りの前にゴールをこじ開けることができません。
一方、甲府には自陣にボールを運ばれても
ほとんどシュートチャンスを作らせず。
焦れる時間帯が続く中で前半は終了。
0-0での折り返しとなりました。

後半も、お互い開始直後の選手交代などもなく、
浸透したチーム戦術のもと1点を狙いに行きます。
後半も中盤を過ぎるとお互いに動きが鈍くなり、
自陣ゴール前でもミスが多くなり、
どちらが点をとってもおかしくない状況となります。
それでもどちらも最後は必死のディフェンスで
ゴールが生まれない中、
試合は後半アディショナルタイムに突入。
そして、そこでドラマが待っていました。
千葉選手の鋭い縦パスが
相手ペナルティエリア前の島田選手のもとへ。
島田選手は前線にループパスを送り、
一瞬時間が止まったかのような感じになります。
後ろ向きの谷口選手が相手と競り合いながら
肩でボールを落とすと、
走り込んできたロメロ選手が左足を振り抜き、
このシュートが豪快に甲府のゴールネットを揺らして
ついに新潟が試合を動かします。
劇的な展開となりましたが、大宮戦の悪夢が蘇り、
選手たちもサポーターも気持ちを切り替えて
最後まで集中して試合を締めにかかります。
そして、タイムアップ。
今節は1-0での勝利となりました。

甲府との昇格を目指した生き残りをかけた戦いで、
執念で勝利を掴み取ることができました。
昇格圏はまだ背中が遠い状況ですが、
とにかく勝利を積み上げていけば、
まだまだ何が起こるかわかりません。
今日の勝利を喜ぶのはその日までで終わりとして、
引き続き次の試合に切り替えて戦っていきましょう。

次節は10月3日(日)、
アウェイでツエーゲン金沢と対戦します。
金沢は新潟の元指揮官である柳下監督が率いるチームですが、
J3降格圏に沈んでおり苦しいシーズンとなっています。
残留がかかっているチームが魅せる底力は、
新潟の方はわかっていることでしょう。
次節も厳しい試合になることが予想されますが、
とにかく新潟は勝利するしかありません。

追記1)
今季、無失点で勝利することができた新潟。
無失点での勝利となると、10試合振りということになります。
「失点するということは守備が悪い」ということでもなく、
一方的に攻め続けながら得点を奪えずに引き分けたり、
そんな中で一瞬の隙をつかれて失点して敗北、
というゲームもあります。
ボールを奪った一本目のパスを相手にカットされたり、
中途半端なクロスがひっかかって相手にカウンターを許す、
という展開も見られます。
今節も、コーナーキックが
簡単にニアの相手選手に跳ね返され、
そのままカウンターの起点となってしまう
シーンが見られました。
セットプレーは基本的に得点のチャンスと考えられますが、
5月以降はセットプレーの得点から遠ざかっている新潟。
得点のチャンスを逃すだけでなく、
失点のピンチにもつながってしまっています。
サッカーにおいて、チャンスとピンチは表裏一体。
リスクマネジメントのためにも、
決定機はしっかり決め切る、シュートで終わる等が
重要になってくると思います。

追記2)
今節、今季初スタメンとなった田上選手。
だいぶ前から今節のスタメンになることは
監督から言われていたそうです。
最初は左サイドバックで奮闘し、
スローインの際はロングスローからチャンスメイク。
後半、堀米選手が投入されてからは右サイドバックに移り、
久しぶりのスタメンにもかかわらず脅威のスタミナで
最後まで相手の攻撃を食い止めていました。
田上選手の直接フリーキックが
見られなかったのが唯一残念でしたが、
両サイドバックもセンターバックもこなしつつ
セットプレーの名手でもある田上選手の存在は、
新潟の貴重な武器の一つです。
今後も、田上選手の活躍が楽しみです。


順位チーム勝点試合得失
1京都サンガF.C.67312074502426
2ジュビロ磐田66312065553223
3アルビレックス新潟57311696533023
4FC町田ゼルビア55311678502921
5V・ファーレン長崎55311678473512
6ヴァンフォーレ甲府54311597472918
7モンテディオ山形52311579433211
8FC琉球513115610463511
9水戸ホーリーホック44311351338308
10ジェフユナイテッド千葉433111101030291
11東京ヴェルディ4031117134250-8
12ブラウブリッツ秋田3931912103233-1
13ファジアーノ岡山3731910122426-2
14栃木SC3331712122837-9
15レノファ山口FC323188152740-13
16ザスパクサツ群馬323188152641-15
17大宮アルディージャ3031612133439-5
18松本山雅FC303179152753-26
19ギラヴァンツ北九州2931611142543-18
20SC相模原2831610151935-16
21ツエーゲン金沢283177172845-17
22愛媛FC2631511152953-24
昇格圏の京都と磐田はいずれも勝利。
新潟も勝利しましたが、昇格圏との勝ち点差は9のままです。
降格圏においては、大宮と松本が勝利して降格圏を脱出。
一方、大宮・松本との直接対決に敗れた相模原と北九州は
降格圏に沈んでいます。
最後まで降格チームが分からない展開になりそうです。

2021年9月22日水曜日

2021明治安田生命J2リーグ 第30節

021年9月19日(日)

2021明治安田生命J2リーグ 第30節

東京ヴェルディ 1 vs.    3 アルビレックス新潟

入場者数:4,752人(味の素スタジアム)

朝晩の冷え込みが強くなってきたと思ったら、
また夏が帰ってきたかのような暑い日となりました。
今節は、アウェイで東京ヴェルディと対戦します。
昨季まで一度もヴェルディ相手に勝利がなかった新潟。
今季のホーム戦では、7-0の快勝でそのジンクスを破りました。
今節の舞台である味の素スタジアムでも、
当然新潟はヴェルディ相手に勝利したことがありません。
今節は、アウェイでもそのジンクスを破り、
再び上昇気流に乗っていきたい一戦です。

今節の新潟の開始フォーメーションは、4-2-3-1。
ゴールキーパーは阿部選手。
ディフェンスラインは、右から
早川選手、千葉選手、舞行龍選手、堀米選手。
ボランチは、高選手、島田選手。
中盤は、右から三戸選手、高木選手、ロメロ選手。
ワントップは谷口選手です。

お互いボールを大切にする新潟とヴェルディ。
序盤のボール保持は新潟にやや分があり、
細かなパス回しでヴェルディゴールに迫ります。
そして前半14分、相手陣内右サイドで
ボールを回収した三戸選手は
華麗なステップで相手をかわしながら
中央へボールを運ぶと迷いなく左足を一閃。
このシュートは相手選手に当たってコースが変わり、
ヴェルディのゴール隅に吸い込まれて
新潟が早い時間帯での先制点奪取に成功します。
早い時間帯で先制して更に攻め立てながら追加点が奪えず、
ついには逆転を許してしまったホーム山形戦。
その反省を生かすべく、
攻勢を緩めることなく追加点を狙いに行きます。
しかし、その後はなかなかゴールを奪うことはできず。
前半は0-1での折り返しとなりました。

後半、開始直後から谷口選手に変えて鈴木選手を投入。
すると後半7分、早くも決定機。
右サイドに抜け出した高木選手が中央へクロス。
鈴木選手がニアに相手を連れ込み、
ファーサイドに走ってきたロメロ選手がダイレクトシュート。
これがヴェルディのゴールに突き刺さり、
新潟が追加点を奪います。
その後も3点目を取るべく攻め続ける新潟。
しかし後半13分、早川選手が
自陣ペナルティエリア内で相手選手を倒したという判定で
ヴェルディにPKを与えてしまいます。
これを決められて、再び一点差に迫られます。
攻勢を強めるヴェルディ。
新潟は攻め込まれる時間が長くなりますが、
必死のディフェンスで耐え凌ぎます。
すると後半45分、前線でプレスをかけ続けた鈴木選手が
相手ゴールキーパーからセンターバックへのパスミスを誘い、
このパスをカットして無人のゴールに蹴り込み、
勝利を手繰り寄せる決定的な3点目をあげます。
最後はパス回しを駆使して相手にシュートシーンすら作らせず、
試合終了。
今節は1-3での勝利となりました。

なかなか調子があがらない中で4試合ぶりの勝利。
これを浮上のきっかけとして、
ここから連勝を重ねていきましょう。

次節は9月25日(土)、ホームでヴァンフォーレ甲府と対戦します。
甲府は同勝ち点で並んでおり、逆転昇格を狙う新潟と同様に
「負けたら終わり」の精神で臨んでくることでしょう。
厳しい戦いが続きますが、何とか勝利をつかんで
最後まであきらめずに戦い続けましょう。

追記1)
今節、珍しいシーンがありました。
後半にヴェルディが追撃の一点を奪って更に猛攻を続ける中、
新潟のクリアボールがピッチ外に出そうなところを
ヴェルディの堀監督がピッチに入ってこれをキャッチし、
ヴェルディの選手に渡してしまいました。
これには堀監督に注意が与えられるのみでカード等は出ず、
新潟の直接フリーキックで試合再開となりました。
後日放送されたジャッジリプレイによると、
ピッチ内で戦っている選手以外の人間のピッチへの侵入については、
メンバー登録されている者(スタッフ含む)かされていない者か、
また相手ボールになるところを邪魔したか、
決定機を阻止すべく時間稼ぎしたか、など悪質性の問題で
かなり対処(処分)が異なるようです。
今回の場合は、ヴェルディの堀監督は
ヴェルディのスローインになりそうだったボールを
ピッチ内に入って取ってしまっただけということで、
悪意は感じられないのでこの対処でよいということでした。
審判の方は批判の的になることも多いですが、
このような細かなルールもしっかり把握しておかねばならず、
本当に大変な仕事だと改めて感じました。

追記2)
今節、今季2点目を奪った三戸選手。
いずれも対戦相手はヴェルディで、
早くも「ヴェルディキラー」などと呼ばれています。
しかも、いずれも利き足ではない左足のシュートで、
右足でも左足でも強烈なシュートを打てるのは大きな武器です。
次のパリ五輪を十分狙える位置にいる三戸選手。
三戸選手の今後の活躍が非常に楽しみです。
そして、鈴木選手もホームでのヴェルディ戦以来のゴールでした。
試合終了後、監督と長く抱き合う姿を見て、
なかなか結果を出せず苦しんでいた鈴木選手のゴールが
一番嬉しかったのはアルベルト監督ではないかと感じました。
今節のロメロ選手のゴールのように、
潰れ役となったり囮となるプレーを得意とする鈴木選手。
谷口選手とは異なった特徴があり、
そのプレーの特徴ゆえにゴールという目に見える結果が
出しにくい、ということがあります。
新潟がここから勝利を積み重ねるには、
鈴木選手の活躍が絶対に必要になります。
これを一つの自信を取り戻すきっかけとしていただき、
これからも新潟の得点のために走り続けて欲しいです。


順位チーム勝点試合得失
1京都サンガF.C.64301974482424
2ジュビロ磐田63301965533221
3アルビレックス新潟54301596523022
4ヴァンフォーレ甲府54301596472819
5FC町田ゼルビア52301578492920
6V・ファーレン長崎52301578443410
7FC琉球51301569463313
8モンテディオ山形4930147939327
9水戸ホーリーホック41301251336297
10ジェフユナイテッド千葉403010101029290
11東京ヴェルディ4030117124249-7
12ブラウブリッツ秋田3830911103132-1
13ファジアーノ岡山363099122325-2
14栃木SC3330712112835-7
15レノファ山口FC323088142637-11
16ザスパクサツ群馬323088142640-14
17ギラヴァンツ北九州2930611132441-17
18SC相模原2830610141934-15
19ツエーゲン金沢283077162743-16
20大宮アルディージャ2730512133339-6
21松本山雅FC273069152552-27
22愛媛FC2630511142949-20
首位の磐田は引き分け、二位の京都は勝利。
これによって京都が首位に返り咲いています。
新潟と昇格圏との勝ち点差は9。一つ縮まりました。
残り12試合。まだまだ希望はあります。
一方、下位の方では長らく最下位に沈んでいた相模原が勝利し、
これによって最下位どころか一気に降格圏を脱出しました。
とはいえ、入れ替わりで最下位となった愛媛から
一試合で入れ替わる可能性がある勝ち点3の間に
6チームがひしめき合う大混戦となっています。
こちらの方は間違いなく、最後まで目が離せない状況となるでしょう。
昇格争いについても最後まで分からなくなるような、
スリリングな争いにもっていきましょう!