2023年3月20日月曜日

2023明治安田生命J1リーグ 第5節

023年3月18日(土)

2023明治安田生命J1リーグ 第5節

浦和レッズ 2 vs.    1 アルビレックス新潟

入場者数:15,167人(浦和駒場スタジアム)

穏やかな気候が続いていましたが、
本日は朝から雨が降り続き、
ぬかるんだピッチでの戦いが
全国各地で繰り広げられることとなりました。
今節の新潟は、アウェーで浦和レッズと対戦します。
埼玉スタジアムが改修中であるため、
駒場スタジアムでの開催となりました。
スタジアムのピッチは水を豊富に含んでおり、
雨の勢いも強く、ピッチのあちこちで
水たまりができてしまうことも予想される環境です。
ボールを細かく動かす新潟にとっては難しい状況ですが、
J1リーグで戦い抜くためにはそんなことは言ってられません。
どんなメンバーでも、どんな環境でも、どんな相手でも、
勝ち点3を取り切れるよう、進んでいくのみです。

今節の新潟の開始フォーメーションは、4-2-3-1。
ゴールキーパーは小島選手。
ディフェンスラインは、右から
新井選手、舞行龍選手、デン選手、渡邊選手。
ボランチは星選手、島田選手。
中盤は、右から太田選手、伊藤選手、三戸選手。
ワントップは鈴木選手です。
昨日の練習において、千葉選手と高選手が
全体練習に加わっていないことがすでに報道されていました。
また、藤原選手もベンチにも入っていません。
一方で、堀米選手がベンチメンバーに加わりました。

試合は、ぬかるんだピッチで
新潟の選手は足を滑らせることも多く、
また「ある程度ボールをもたせて、
奪いどころで一気に奪う」浦和の守備を前に、
なかなかチャンスを作ることができません。
セットプレーを中心に浦和にゴールを脅かされますが、
そんな中、前半10分、
新潟の前線へのフィードが相手選手に当たりながらも
太田選手へ渡り、太田選手は胸トラップして
浮き玉を豪快に右足で蹴り込むと、
これがゴールネットに突き刺さり、
押し込まれていた新潟が先制に成功します。
その後、追加点を狙いたい新潟ですが、
浦和の硬い守備を前になかなか攻撃を組み立てることができず。
逆にセットプレーの嵐を浴びて、
なかなか自陣ゴール前からボールをかきだせず、
何度もゴール前でスクランブル状態を作られてしまいます。
何とか凌いでいましたが、
前半35分、自陣ゴール前でスクランブル状態となったところを
ついに押し込まれ、同点に追いつかれます。
そして前半アディショナルタイム、コーナーキックから
再びゴール前がスクランブル状態となり、
これもまた押し込まれて前半のうちに逆転を許します。
前半は、2-1での折り返しとなりました。

後半になっても、流れはそのまま。
じっくり構える浦和に対し、
新潟はボールを保持する時間が長くなりつつも
シュートまで持ち込めず、時間だけが過ぎていきます。
ネスカウ選手、ダニーロ選手がピッチに送り出されますが、
ネスカウ選手は前回と同様になかなかボールを収めることができず、
ダニーロ選手も気合いを感じさせる走りは見せてくれますが、
要所で滑ってしまい思うようにプレーすることができず、
しまいには気持ちが空回って浦和ゴールキーパーの西川選手の
足めがけてスライディングタックルをしてしまい、
イエローカードをもらって憤慨してしまう始末。
一躍「時の人」となった伊藤選手も、
最後までタイトな守備を前にしてなすすべなし。
試合はそのままタイムアップ。
今節は2-1での敗戦となりました。

ここまで唯一無敗が続いていた中で、
天敵浦和を前に先制点をあげつつも鮮やかに逆転され、今季初黒星。
昨季と同様ですが、ぬかるんだピッチの中で、
じっくり構えてくる相手にどのように立ち向かっていくか、
チームとしての課題でしょう。
代表活動期間のため、リーグ戦はここで2週間の間が空きます。
その間にルヴァンカップはありますが、
久しぶりのJ1でやれたこと、やれなかったこと、
振り返るためには良い期間だと思います。
次節は4月1日(土)、ホームで名古屋グランパスと戦います。
次の戦いに向けて、準備を進めていきましょう。

追記1)
ここまで無敗は続いていた新潟ですが、
セットプレーなどから自陣ゴール前で一度でボールを弾き返せず、
スクランブル状態となってしまうことは何度も続いていました。
ギリギリのところで守っていましたが、
今節はついにそこをこじ開けられてしまった、という感じです。
これが続くと、なかなか無失点で切り抜けるのは難しいでしょう。
すでにチームの課題としては認識されていると思うので、
これをどのように改善していくのか、松橋監督の手腕に期待します。

追記2)
その活躍ぶりから「日本代表に!」とまで騒がれていた
新潟の伊藤涼太郎選手。
先立って発表された今回の日本代表には選出されませんでした。
伊藤選手自身も語っていますが、今節をいれてもまだまだ5試合。
数試合良い結果を残したからといって代表になれるほど、
甘くありません。
シーズンを通して一年中活躍し、
チームにタイトルをもたらすようなことができれば、
そしてそれを繰り返していければ、
自ずと代表への道は切り開かれるものでしょう。
今節は、古巣浦和との対戦でしたが、
タイトな守備を前になかなか決定機を
演出することができなかった伊藤選手。
しかし、まだまだこれからです。
人一倍負けず嫌いで、上昇志向の強い伊藤選手。
今節の悔しさを糧にして、また一段階成長してくれることでしょう。


2023明治安田生命J1リーグ順位表 (3月19日終了時点)
順位チーム勝点試合得失
1ヴィッセル神戸125401927
2名古屋グランパス105311514
3横浜F・マリノス105311752
4アビスパ福岡105311532
5京都サンガF.C.95302844
6浦和レッズ9530256-1
7FC東京85221642
8アルビレックス新潟85221871
9サンフレッチェ広島85221541
10鹿島アントラーズ75212752
11北海道コンサドーレ札幌65131770
12湘南ベルマーレ55122981
13セレッソ大阪5512267-1
14川崎フロンターレ5512245-1
15サガン鳥栖4511349-5
16ガンバ大阪35032611-5
17柏レイソル2502338-5
18横浜FC15014513-8
唯一無敗だった新潟が敗北し、無敗チームがなくなりました。
開幕から好調な神戸は今節も鳥栖に快勝し、首位をキープしています。
一方、ガンバ、柏、横浜FCは5節終了時点で未だ勝利なし。
特に新潟と同じく昇格組の横浜FCは、
複数失点での敗北が続いており、非常に厳しいシーズンとなっています。
今季のJ2降格枠は、わずか1。
18位と17位の扱いの差が非常に大きく、
本当に最後まで目が離せなくなりそうです。

2023年3月13日月曜日

2023明治安田生命J1リーグ 第4節

023年3月11日(土)

2023明治安田生命J1リーグ 第4節

アルビレックス新潟 1 vs.    0 川崎フロンターレ

入場者数:27,288人(デンカビッグスワンスタジアム)
※入場者数については後日クラブから修正されました(2022.3.24追記)

まだ3月中にも関わらず、本日の新潟は晴れ間が広がって
暑さすら感じるような気候となりました。
今節は、ホームで川崎フロンターレと対戦します。
J1で無敗をキープしている新潟ではありますが、
勝ちきれない試合が多くなっている、とも言えます。
対戦相手がどこも手強い相手である中、
J1リーグで勝ち切ることは非常に困難なこととは思いますが、
J1リーグで戦い続けるためには勝ち切ることは必須です。
そして、今節の対戦相手は近年の優勝実績が凄まじい川崎。
厳しい戦いとなることは確実ですが、
今の新潟が川崎相手にどこまでできるのか、
そして勝利を掴むことができるのか。
絶対王者川崎との戦いは、新潟がJ1に復帰する際に
多くのサポーターが楽しみにしていたことの一つかと思います。
前節の札幌戦で逃したホーム初勝利を、
なんとしてでも本日届けてもらいましょう。

今節の新潟の開始フォーメーションは、4-2-3-1。
ゴールキーパーは小島選手。
ディフェンスラインは、右から
藤原選手、舞行龍選手、デン選手、渡邊選手。
ボランチは高選手、島田選手。
中盤は、右から太田選手、伊藤選手、三戸選手。
ワントップは鈴木選手です。
今節に先立って、3/8にルヴァンカップで
アビスパ福岡との対戦がありましたが、
中2日で臨む今節はスタメンを全て入れ替えてきました。
千葉選手は前節に負傷交代し、
今節はベンチメンバーからも外れましたが
現時点では負傷の情報などはクラブからはリリースされてません。

試合は序盤、川崎が持ち前のパスワーク+前線からのプレスで
新潟ゴールに迫ります。
自陣でのプレーが多く、
なかなか思うようなパス回しができない新潟ですが、
ボールを奪ってから伊藤選手を中心とした素早いカウンターで
川崎ゴールを脅かします。
そして前半22分、新潟の前線からのプレスがはまり、
渡邊選手が川崎陣内でボールを奪うとすぐ伊藤選手へパス。
伊藤選手は迷いなくゴールへ向かって右足を振り抜くと、
針の穴を通すようなシュートがニアサイドに突き刺さり、
新潟が先制に成功します。
その後、パス回しもリズムが出てポゼッション率が高まる新潟。
川崎のプレスに対しても、小島選手が正確なフィードで
サイドバックやサイドハーフの選手へボールを渡して回避し、
新潟のチャンスを演出します。
追加点を奪えそうな決定機もありましたが、
前半はその後のスコアの動きなく、1-0での折り返しとなります。

後半、攻勢を強める川崎。
新潟は前半と同じくプレスをかいくぐって攻撃を組み立てますが、
ボールの回収率がやや落ちて
川崎にボールを握られる時間が長くなります。
それでもあまりシュートまでは持ち込ませず耐え凌ぎ、
自陣でボールを奪っては素早く前線へボールを運んで
決定機を演出しますが、なかなか追加点を奪うことができません。
痺れる時間が続きましたが、少しずつ時計の針を進めて、
最後も自分たちでボールを回しながら時間を使ってタイムアップ。
今節は1-0での勝利となりました。

川崎相手に嬉しい今季ホーム初勝利。
まだ始まったばかりですが、ここまでの4戦で2勝2分という結果は
上々の滑り出しといっていいでしょう。
昨季に続き、多くの選手が試合に出て結果も残せていることは
非常にポジティブに考えてよいと思います。
引き続き、一戦一戦、試合を通じて成長しながら
戦っていきましょう。

次節は3月18日(土)、アウェイで浦和レッズと対戦します。
川崎にとってビッグスワンが鬼門としたら、
新潟にとっては浦和戦が最大の鬼門です。
特に浦和とのアウェイゲームでは今まで一度も勝利したことがなく、
戦績も19戦で0勝16敗3分と大きく負け越しています。
今季序盤はなかなか調子が上がらなかった浦和ですが、
最近は調子を上げてきており、
次の試合も新潟にとって正念場となりそうです。
「生きているうちに新潟がアウェイで浦和に勝利する姿を見たい」
という方も多くいらっしゃいます。
そのための、最大の舞台が整ったのではないでしょうか。
次節も新潟の選手たちが躍動し、
浦和相手に白星をあげて帰ってきてほしいと思います。

追記1)
J1リーグにおいては、メディアの扱いが
J2とは本当に違うと毎日のように痛感しています。
特に新潟の攻撃を率いる伊藤涼太郎選手の記事は
見ない日がないのではと思うくらい、
よく取り上げられています。
気が早いもので、「日本代表に選んでほしい」とか、
中には「海外のクラブがすでに興味」などという記事もあります。
もともと上昇志向の強かった伊藤選手。
「日本代表」「海外移籍」については
以前から思い描いていたものと思いますが、
少しずつ近づいているのではないでしょうか。
今季、新潟がJ1リーグに復帰する際において、
多くのサポーターが「まずはJ1残留」と口にする中、
伊藤選手は「本気でタイトルを取りに行く」と言っていました。
その言葉通り、J1のピッチで昨季以上に躍動し、
新潟に初タイトルをもたらすべく奮闘しています。
次節の対戦相手である浦和は、
伊藤選手がプロのキャリアをスタートしたクラブ。
浦和ではなかなか思うような結果が出せず、
大分、水戸への期限付き移籍を経て、
昨季新潟へ完全移籍してきました。
新潟へ完全移籍すると決めたときから
「強い覚悟をもってやってきた」と語っていた伊藤選手。
新潟に勝利をもたらす選手へと成長し、
対戦相手として浦和に乗り込むことは
期する思いもあることでしょう。
大勢の浦和サポーターから
大ブーイングを浴びることが予想されますが、
それも期待の裏返し。
伊藤選手には次節、ブーイングの中で躍動してほしいです。

追記2)
堀米選手が負傷で離脱している中、
左サイドで輝いているのが渡邊泰基選手です。
渡邊選手は新潟市出身、新潟ユース出身で、
金沢への期限付き移籍を経て
昨季から新潟を活躍の場として戦っています。
身長180cmと大柄なサイドバックである渡邊選手は、
対人の強さや高い攻撃意識がその強み。
「堀米選手の代役」ととらわれがちですが、
渡邊選手自身、「対人と高い攻撃意識は自分の強みなので、
そこは失いたくない」と言います。
今節も強烈なプレスで相手陣内でボールを奪い、
決勝点を演出しました。
「堀米選手が主力、渡邊選手はサブ」ではなく、
「堀米選手も渡邊選手も、どちらも主力」が今の新潟です。
そしてそれは全ポジション、全選手に言えることで、
上辺だけの言葉ではなく本当に「全員が戦力」です。
これはクラブが時間をかけて作り上げた、
本当に素晴らしいものと思います。
この戦い方で、高みを目指してほしいです。

試合前は「アルビレックス新潟SS」というチームの
小学全学年合同エキシビジョンマッチが開催されました。
ビッグスワンのピッチでサッカーができることは、
子供たちにとって非常に喜ばしいことでしょう。

大観衆が押し寄せた今節。
少しずつ観客が戻ってきて、新規のサポーターも増えて、
新潟は良いサイクルが回り始めています。

川崎からも多くのサポーターが来場されました。
ビジターサポーターの数も、昨季より大きく増えています。


2023明治安田生命J1リーグ順位表 (3月12日終了時点)
順位チーム勝点試合得失
1ヴィッセル神戸94301826
2名古屋グランパス94301514
3アルビレックス新潟84220752
4鹿島アントラーズ74211633
5FC東京74211642
6横浜F・マリノス74211541
7アビスパ福岡74211321
8京都サンガF.C.64202431
9浦和レッズ6420235-2
10湘南ベルマーレ54121862
11北海道コンサドーレ札幌54121550
12サンフレッチェ広島54121440
13セレッソ大阪4411267-1
14川崎フロンターレ4411245-1
15サガン鳥栖4411248-4
16柏レイソル2402237-4
17ガンバ大阪2402249-5
18横浜FC1401349-5
唯一全勝していた神戸が浦和に敗れ、
4節終了時点で全勝チームがなくなりました。
ここまで無敗だったマリノス、湘南も敗北し、
無敗チームは新潟のみとなりました。
まだ4節ですが、少しずつ差が広がってきています。