2019年8月26日月曜日

2019明治安田生命J2リーグ 第29節

2019年8月24日(土)
2019明治安田生命J2リーグ 第29節
アルビレックス新潟 2 vs.    3 ツエーゲン金沢

入場者数:13,608人

本日は、夏休み最後のホームゲームです。
対戦相手は、ツエーゲン金沢。
言わずと知れた、新潟の元監督、
柳下正明監督が指揮をとるチームです。
新潟は今季はこの金沢相手に天皇杯も含めて二連敗。
同じ対戦相手に連敗を重ねることなく、
またリーグ戦の連敗を止めるためにも勝利が強く求められる一戦です。

今節の新潟のメンバーは、
出場停止の高木選手のポジションにシルビーニョ選手が入りました。
ディフェンスラインは、右から舞行龍選手、岡本選手、
大武選手、堀米選手となりました。
舞行龍選手はサイドバックの練習をしているとの情報がありましたが、
まさにその通りに右サイドバックでの出場となりました。

試合は、前半開始早々、動きます。
前半3分、金沢の最初のコーナーキックから
新潟のゴール前でスクランブルとなり、
最終的にはボールをゴールに押し込まれて、
早くも新潟が追いかける展開となります。
またしても三大失点癖である「開始早々の失点」が出てしまった新潟。
しかし幸か不幸か、時間はたっぷりあるので、
新潟の選手は焦らずボールを保持し続け、
効果的な攻撃を繰り出していきます。
新潟が金沢を押し込む時間帯が長い中、
早く同点に追いつきたい新潟は、
前半30分、フランシス選手とシルビーニョ選手のコンビプレイから
最後はレオナルド選手がクロスを押し込み、同点とします。
その後も前半のうちに逆転ゴールを狙って攻め続けますが、
勝ち越しゴールを奪うことはできず。
前半は1-1での折り返しとなりました。

後半開始早々、またしても新潟の失点癖が顔を出します。
後半50分、自陣ペナルティエリア内に相手選手の侵入を許してしまい、
これをフランシス選手が倒して金沢にPKを与えてしまいます。
このPKを決められて、再び新潟が追いかける展開となります。
金沢は後半開始頭から選手を一人代えて、
新潟の攻撃の起点となっていたシルビーニョ選手を封じ込める作戦に出ます。
これが奏功し、新潟は前半のように攻めることができません。
それでも後半68分、レオナルド選手が金沢のペナルティエリア内で倒され、
これがPKの判定となります。
キッカーは、レオナルド選手。
いつものゆっくりした助走から放たれたシュートは
金沢のキーパー・白井選手に読まれていましたが、
飛んだコースが良かったため、ゴールへと吸い込まれました。
再び同点に追いついた新潟ですが、またしても、
またしても、三大失点癖の一つである「得点直後の失点」が出ます。
後半72分、金沢のプレスが新潟のミスを誘って金沢のコーナーキックとなり、
これを決められて、同点ゴールを喜ぶ余韻もなく再び勝ち越しを許します。
攻め続ける新潟。守りを固める金沢。
ゴールキーパーの白井選手を中心に守られ続けていた新潟ですが、
後半90分、レオナルド選手が再び金沢のペナルティエリア内で倒され、
本日二度目のPKを獲得します。
キッカーは、またもレオナルド選手。
ゆっくりとした助走が始まり、スタジアムのサポーターは
固唾を飲んで見守ります。
シュートコースは、1回目と同じ左隅。
これを白井選手が完全に読み切り、
今度はゴール外にはじき出されてしまいました。
その後も闘志を奮い立たせて同点ゴールを狙いますが、万事休す。
今節は、2-3での敗北となり、三連敗となりました。

勝利後の金沢の柳下監督の表情が示すとおり、
今節の金沢は決して良い状態ではありませんでしたが、
セットプレーからの3得点で勝利を掴めたということで、
「内容が悪くてもセットプレーから勝てるということは、
強いチームなのかなと思います」と柳下監督は総括していました。
一方の新潟は、久しぶりに複数得点が奪えたものの、
ここ3試合で8失点と守備の崩壊が止まりません。
今日、金沢に与えたコーナーキックは全部で3本。
そのうち2本を決められているので、
金沢のコーナーキックのゴール確率は66.7%と驚異的な数字になってしまいました。
2点とも岡本選手のマークを外されて決められており、
試合後の岡本選手は目を真っ赤にしていたそうで、
メディアを通しても自分を攻める声が聞かれました。
新潟の他のメンバーからも「チームというより個人の集中力の問題」とか、
「何度言ってもセットプレーの準備が遅い」などと
失点の起点となってしまった岡本選手や他者を非難する声が聞かれました。
サッカーはチームスポーツです。
得点を奪った際には一人で奪ったものではなく全員で掴み取った得点であり、
失点についても誰か一人のせいだけで失点するということはなく、
そこまでの流れに多くの人間が関わっているはずです。
チーム状況が苦しい中で、選手たち同士で責任を
仲間のはずのチームメイトに押し付けるのは聞いていて非常に見苦しいです。
そのような考えだから、現実の問題を直視できず、
いつまでも同じ失敗を繰り返すのではないでしょうか。
仲間に対する厳しい声かけは、とても大事だと思います。
しかし、メディアを通して仲間を非難する行為は、あまり良いものではありません。
このようなチーム状況では今年はもちろん、来年以降も
J1復帰など夢のまた夢の話でしょう。
勝利を目指すことは当然のことですが、それよりもまずは
「新潟はJ2リーグにおいても弱いチーム」ということをしっかり全員で認識して、
強くなるためにはどうすればよいか、特にセットプレーからの失点や
「開始直後の失点」「得点直後の失点」「失点直後の失点」の
三大失点癖を解消するためにはどうすべきか、
チームの問題として考えて対処していってほしいと思います。
これを「個人の問題」として考えているうちは、
今季のように試合が変わっても同じことを繰り返すだけだと思います。
幸いなことに、新潟にはまだ応援してくれるサポーターが多くいます。
サポーターたちをこれ以上絶望させないために、
選手たちには真剣に考えてほしいと思います。

次節は、8月31日(土)、アウェイで柏レイソルと対戦します。
次のホーム戦は、9月7日(土)、ジェフユナイテッド千葉と対戦します。
首位を独走する柏レイソルは今節も圧勝し、これで11連勝。
失点数の少なさはリーグ1位で、得点数もリーグ2位と圧倒的な力を示しています。
プレーオフ圏もほぼ絶望的となった状況の中、
モチベーションを維持することは大変ですが、
プロの意地で柏レイソルの連勝を食い止めてみてほしいと思います。

アルビレックス新潟公式サイト 第29節


アルビレックスチアリーダーズスクール生の
応援もありました。


金沢の横断幕には、新潟の早川選手に
向けたメッセージもありました(写真は異なります)。

順位チーム勝点試合得失
1柏レイソル61291874461927
2京都サンガF.C.522914105443014
3大宮アルディージャ522914105412813
4横浜FC51291568503119
5モンテディオ山形50291487342113
6水戸ホーリーホック482912125352114
7ヴァンフォーレ甲府46291379442816
8ツエーゲン金沢462911135392514
9徳島ヴォルティス43291271040355
10ファジアーノ岡山4329127103438-4
11東京ヴェルディ4129101183840-2
12V・ファーレン長崎40291241342402
13アルビレックス新潟37291071246415
14愛媛FC3529105143638-2
15レノファ山口FC332996144150-9
16FC琉球312987143957-18
17ジェフユナイテッド千葉302979133446-12
18FC町田ゼルビア302979132845-17
19アビスパ福岡282977152844-16
20鹿児島ユナイテッドFC272883173351-18
21栃木SC2429412132239-17
22FC岐阜202855182552-27

2019年8月19日月曜日

2019明治安田生命J2リーグ 第28節

2019年8月17日(土)
2019明治安田生命J2リーグ 第28節
アルビレックス新潟 0 vs.    3 ファジアーノ岡山

入場者数:14,583人

お盆休みの、最後の一戦。
今節は、ホームでファジアーノ岡山と対戦します。
前節は山形相手になす術なく無得点・複数失点で敗れた新潟。
今節は、連敗阻止のために大事な一戦です。

今節の新潟のメンバーは、
川崎から完全移籍で戻ってきた舞行龍ジェームズ選手が
さっそくスタメンとなりました。
ディフェンスラインは、右から
岡本選手、舞行龍選手、大武選手、新井選手となりました。
岡本選手が右サイドバック、新井選手が左サイドバックとなります。
ワントップには、前節は体調不良でメンバーから外れた
レオナルド選手が戻ってきました。

試合は、不慣れなサイドバックに入った岡本選手の
右サイドを中心に狙われ、岡山が攻勢を強めます。
そして前半32分、その右サイドを崩されて岡山に先制点を奪われ、
新潟は前節に続いて前半のうちに追いかける展開となります。
前半はそのまま、0-1での折り返しとなりました。

後半も、流れはそのまま。
前節に続いて、新潟は早めにシルビーニョ選手を投入しますが、
自陣でのボールロストや敵陣でのパスミスが散見され、
全く岡山のゴールを脅かすことができないどころか、
逆に何度もカウンターからピンチを招く展開です。
一方、新潟のディフェンスラインのクリアミスが岡山の選手に渡り、
そのままシュートを決められて、
あっさりと岡山に追加点を与えてしまいます。
前節の完敗もあり、気持ちも切れた選手たちもいるのか、
自陣でのスローインがそのまま相手のフリーの選手に渡ってピンチを招くなど、
決してあってはならないことが見受けられます。
相変わらずプレッシャーがない状況でもパスミスは多く、
サッカーにすらならないような状況。
新潟の選手たちは一体どうなってしまったのか?といった感じです。
相手選手のゴールライン上のクリアもありましたが、
こんなチーム状況では勝利はおろか、得点すら奪えません。
そして後半51分、新潟陣内へ蹴り上げられたボールを
大谷選手と大武選手が見合ってしまい、
そこへ岡山の選手が飛び込み、ボールを奪ったところを
大武選手が後ろから倒してしまい、これがPKとなります。
これを得点ランキングトップのイ ヨンジェ選手に決められ、
0-3となったところで試合終了。
今節は0-3で敗北。今シーズン三度目の連敗となりました。

勝負どころと言っていた8月に2連敗。
しかも無得点・複数失点が続きます。
今年でのJ1復帰を目指していたチームが自動昇格はおろか、
プレーオフ圏進出すらほぼ絶望的な状況には、
是永社長もショックだとは思います。
新加入の舞行龍選手を即スタメンとすることは、
吉永監督も「今まで良かった部分が崩れる可能性もある」と仰っていましたが、
まさにそれが現実のものになったと思います。
特に岡本選手・新井選手の両サイドバックはほぼ機能せず、
岡本選手は試合終了後のコメントにもありましたが、
初めてのサイドバックで攻め上がるタイミングや
守備の距離感が全く分からなかったそうです。
岡本選手には期待する部分も大きいのだとは思いますが、
大事な一戦で初めてのポジションを試すのは、
さすがに厳しかったのではないでしょうか。
新井選手も本職はセンターバックであり、
一部のサポーターからは「センターバックを4枚並べた4バック」と
揶揄されていました。
「来季のために」という考えもありますが、
そもそも新潟のようなチームでは今季の選手が
来季も残留する可能性は50%くらいしかなく、
来季のために今の選手で様々なポジションを試すのは、
無駄なことになる可能性も高いです。
今チームにいる選手で一番状態が良い選手を配置したというのならば
わかりますが、本当にそうなのか、非常に疑問があります。

今節も、審判のジャッジに不可解な部分もありましたが、
両チームで6枚のイエローカードが提示されました。
そのうち、新潟の2枚は審判への不満噴出で与えられたものです。
このようなイエローカードは、非常にもったいないです。
特に、高木選手はこれで累積4枚となり、次節は出場停止となりました。
審判の判定に不満をぶつけたい気持ちもわかりますが、
選手たちにはその不満をゴールを奪って爆発させてほしいと思います。

見るも無残な試合でしたが、
今節は、早川史哉選手が復帰後初めてベンチ入りしました。
結局出場機会はありませんでしたが、
「ビッグスワンのピッチに立って、チームを勝利に導くこと」を
病気からの復活として位置付ける早川選手にとって、
大きな一歩となったものと思います。
今後も、早川選手の活躍に期待したいと思います。

次節は、8月24日(土)、またホームでツエーゲン金沢と対戦します。
順位からはモチベーションを保つのが難しい状況ではありますが、
それでも集まってくれるサポーターたちのためにも、
テレビで観戦してくれている人たちのためにも、
選手たちには熱い試合を見せて欲しいと思います。


サポーターからは「早川史哉 勝利を掴め 俺らと共に戦おう!!」の
横断幕が掲げられました。
また、試合前には早川選手のこれまでの軌跡を描いた動画も流されました。


岡山も、ここまで3連敗と苦しい状況でした。


今節もNスタンドは熱い応援で選手を後押しします。
サポーターに届くような熱い試合を繰り広げて欲しいです。

アルビレックス新潟公式サイト 第28節

順位チーム勝点試合得失
1柏レイソル58281774421923
2大宮アルディージャ522814104402317
3京都サンガF.C.51281495432914
4横浜FC48281468453015
5水戸ホーリーホック482812124341915
6モンテディオ山形47281387322111
7ヴァンフォーレ甲府43281279412813
8ツエーゲン金沢432810135362313
9ファジアーノ岡山432812793435-1
10徳島ヴォルティス40281171034340
11東京ヴェルディ382891183639-3
12アルビレックス新潟37281071144386
13V・ファーレン長崎3728114133840-2
14レノファ山口FC332896134146-5
15愛媛FC322895143137-6
16FC琉球312887133851-13
17ジェフユナイテッド千葉302879123443-9
18鹿児島ユナイテッドFC272783163246-14
19アビスパ福岡272876152743-16
20FC町田ゼルビア272869132545-20
21栃木SC2428412122237-15
22FC岐阜202755172548-23