2023年6月26日月曜日

2023明治安田生命J1リーグ 第18節

023年6月24日(土)

2023明治安田生命J1リーグ 第18節

柏レイソル 0 vs.    0 アルビレックス新潟

入場者数:10,715人(三協フロンテア柏スタジアム)

長いリーグ戦も、前節で折り返し点を迎えて、
今節から後半戦が開始となりました。
今節は、アウェイで柏レイソルとの一戦です。
柏と新潟はこれで今季ルヴァンカップも含めて4度目の対戦。
柏は井原監督に交代となってからは
得点力が増しましたが、失点数も増えてしまっており、
前節終了時点で最下位と苦しい状況となっています。
何度も同じことを言うようですが、
苦しい状況なのは新潟も同じこと。
是が非でも勝利をもぎとって、
後半戦に弾みをつけたいところです。

今節の新潟の開始フォーメーションは、4-4-2。
ゴールキーパーは小島選手。
ディフェンスラインは、右から
藤原選手、デン選手、渡邊選手、新井選手。
ボランチは、星選手、高選手。
サイドハーフは右にダニーロ選手、左サイドに小見選手。
ツートップは鈴木選手と三戸選手です。
絶対的な司令塔としてトップ下に君臨してきた
伊藤選手が移籍したあと、
新潟は4-4-2のツートップのフォーメーションで
戦うことが多くなっています。
なお、ベンチに負傷明けという噂の堀米選手が入り、
高木選手もベンチメンバーに入りましたが、
どうやら試合のアップ中に
負傷してしまったとの噂があります(確実な情報ではありません)。
注:その後、クラブ公式ホームページで公表があり、
高木選手は左大腿二頭筋の損傷で全治3週間とのことでした。

大量失点が続く柏と開始早々の失点が続いている新潟。
試合の入りはどちらも固く、
新潟は自陣でボールを奪ってもはっきりとクリアするなど
とにかく開始直後の失点は避けようとプレーします。
慎重な後方からのビルドアップで攻撃を組み立てますが、
人数の揃った柏の守備を前に決定的な場面を作ることはできず。
ボールを奪ったところで、
素早く前線へボールを送ることもできない新潟。
それは柏も同じことで、あまり前半は前線に人数をかけずに
お互い膠着した状態で時間が過ぎていきます。
結局、前半はそのまま、0-0での折り返しとなりました。

後半、前線へ圧力を強めて点を奪いにくる柏。
新潟は守備の時間帯が多くなり、苦しくなります。
すると後半23分、堀米選手が新井選手に代わって
久しぶりにピッチに立ちます。
堀米選手は積極的に前線へ顔を出して攻撃を組み立てますが、
後半37分、その堀米選手がピッチに座り込んで
立てなくなってしまい、後退を余儀なくされます。
注:その後、クラブ公式ホームページで公表があり、
堀米選手は左大腿二頭筋の損傷で全治3週間とのことでした。
選手交代のたびに力を増す柏。
一方、新潟は選手交代のたびに力が衰えるような感じで、
最後の方はとにかく何とか守り抜こうといった展開になります。
小島選手のビッグセーブもあって、何とか守り抜いてタイムアップ。
今節は0-0のスコアレスドローで、
何とか勝ち点1をもぎ取ることができました。

以前として下位チーム相手に勝ち点3が奪えない状況は続きますが、
もはや新潟も「下位チーム」の集団に飲み込まれてしまいました。
開幕のときの気持ちと同様に、
「すべてのクラブが格上」という気持ちで、
何が何でもがむしゃらに勝ち点3を掴んでいくことが必要かと思います。

次節は7月1日(土)、ホームにサンフレッチェ広島を迎えます。
広島は新潟が前半戦に勝利することができた数少ないチームの一つ。
優勝を狙う広島は、死に物狂いで勝ち点3を狙ってくることでしょう。
おそらく今のJ1リーグで一番状況が厳しいと思われる新潟ですが、
なんとか状況を打開する勝ち点3を、次こそ奪いたいところです。

追記1)
伊藤選手移籍後の「新生新潟」の攻撃の形が見えません。
開始数分での失点が続いていた新潟は、
自陣でボールを奪った際は大きくクリアするなど
はっきりしたプレーで不用意な失点を防ぐことには成功しましたが、
武器であった後方からの攻撃の組み立ては形をひそめ、
ボールを奪ってもショートカウンターにつなげることもできず、
全く得点の匂いを感じることができない試合になってしまいました。
残留を成し遂げるためにはしぶとく勝ち点1をもぎ取ることも必要ですが、
いつまでも勝利を掴むことができなければ
なかなか浮上することはできません。
理想と現実の間で、松橋監督の思いも揺れ動いていることと思いますが、
新潟の選手たち・スタッフならまた魅力的なサッカーで
サポーターに勝利を届けることができるようになると信じています。
サポーターは引き続き、どんなチーム状況であっても
精一杯応援して背中を押していくだけです。

追記2)
FC東京の監督を務めていたアルベル監督ですが、
先日の試合をもって解任となりました。
今まで監督の経験がなく、
J2時代の新潟の監督となったアルベル監督。
「バルサ仕込み」のポゼッションサッカーで、
美しいパスサッカーは新潟サポーターだけでなく
多くのサッカーファンを魅了しました。
アルベル監督時代はJ1昇格が叶わなかった新潟ですが、
その意思を引き継いだ松橋監督のもと
そのサッカーを昇華させ、J2優勝・J1昇格を掴み取りました。
新潟を去ったあとのFC東京でも
ポゼッションサッカーをかかげながら戦っていましたが、
FC東京は外国人選手を中心に個の力が強いチーム。
この個の力をなかなか上手に使うことが
できていなかった印象です。
アルベル監督はこれで日本を去るようですが、
アルベル監督が蒔いた「サポーターを魅了する」種は
間違いなく日本全国各地で芽吹いていることでしょう。
新潟はその火を絶やすことなく、
引き続きサポーターを魅了するサッカーで勝利するという、
「夢のような理想」を現実にしてほしいと思います。
アルベル監督、日本での生活、お疲れさまでした。
これからも、アルベル監督の活躍を心より祈念しております。


2023明治安田生命J1リーグ順位表 (6月25日終了時点)
順位チーム勝点試合得失
1横浜F・マリノス39181233382018
2ヴィッセル神戸36171133361323
3名古屋グランパス3518105325169
4セレッソ大阪3218102627207
5浦和レッズ301786321138
6サンフレッチェ広島291892722175
7鹿島アントラーズ281884624186
8サガン鳥栖261875625214
9北海道コンサドーレ札幌261875639363
10川崎フロンターレ251774621192
11FC東京22186482428-4
12アビスパ福岡20185581725-8
13京都サンガF.C.191861112229-7
14ガンバ大阪19185492334-11
15アルビレックス新潟18184681928-9
16柏レイソル13182791628-12
17横浜FC131834111437-23
18湘南ベルマーレ12172692334-11
首位の横浜FMは広島相手に勝利し、順調に勝ち点を伸ばしています。
神戸は福岡相手に完勝し、二位浮上。
下位の方は、新潟戦での勝利からガンバ、京都が息を吹き返し、
新潟をかわして順位を上に上げてきました。
前半戦で新潟と引き分けた湘南が最下位に沈んでいます。
いよいよ残留のために一勝の重みが大きくなる後半戦。
どのチームも、とにかく「一勝」がほしいところです。

2023年6月12日月曜日

2023明治安田生命J1リーグ 第17節

023年6月11日(日)

2023明治安田生命J1リーグ 第17節

アルビレックス新潟 1 vs.    3 京都サンガF.C.

入場者数:30,136人(デンカビッグスワンスタジアム)

本日6/11、新潟を含む北陸地方に梅雨入りが発表されました。
それを裏付けるように、
朝から雨が降りしきる日となりました。
前節、引き分けで連敗こそ止めたものの
勝利から遠ざかっている新潟。
今節は、ホームに
同じく勝利から遠ざかっている京都サンガF.C.を
迎えての一戦です。

今節の新潟の開始フォーメーションは、4-2-3-1。
ゴールキーパーは小島選手。
ディフェンスラインは、右から
新井選手、デン選手、渡邊選手、田上選手。
ボランチは秋山選手、高選手。
中盤は、右からダニーロ選手、伊藤選手、小見選手。
ワントップは谷口選手です。
今節を最後に新潟を離れて海外へと旅立つ伊藤選手は、
これが今季新潟でのラストマッチとなります。

開始早々の失点が続いている新潟。
今節こそそれを防ぐべく、集中して試合に入ります。
いつものようにボールを保持して攻撃を組み立てますが、
京都の硬い守備を前になかなかシュートが打てません。
不穏な空気が立ち込める中、
前半28分、セットプレーからの一撃で
京都に得点を許してしまい、
今節も前半のうちにビハインドを背負う展開となります。
その後、更に守備を固める京都を攻めあぐねる新潟。
突破口を探りますが、なかなか決定機を作ることはできず。
前半は0-1での折り返しとなりました。

後半、開始直後から島田選手、鈴木選手を投入して
攻撃を組み立て直す新潟。
すると、京都が守備に重きを置いたこともあってか、
京都陣内で一方的にボールを保持して
セカンドボール回収も早く、
二次攻撃、三次攻撃で京都ゴールに襲い掛かります。
何本シュートを打ってもなかなか
ゴールをこじ開けられない時間が続きましたが、
後半27分、ダニーロ選手がペナルティエリア付近を
サイド深くまでえぐり、クロス。
これをファーで新井選手がヘッドで流し込み、
攻め続けていた新潟がようやく同点に追いつきます。
そのまま勝ち越しを狙いたいところでしたが、
直後の後半30分、自陣深くでのパスミスから
すぐさま京都に勝ち越しを許すゴールを与えてしまいます。
これで緊張の糸が切れてしまったか、
さらにその直後の後半35分、
自陣ペナルティエリア内で不用意に相手を倒してしまい、
このPKをしっかり決められて痛すぎる3失点目。
その後はすっかり反撃の心も折れてしまったか、
効果的な攻撃を組み立てることはできず。
今節は1-3での敗戦となりました。

新潟の悪癖である、「得点直後の失点」が
今節も出てしまいました。
同点に追いついたばかりだっただけに、
失点のダメージは精神的にもかなり大きかったと思います。
そして、そこを突いてくるのがさすが京都。
試合を決定づける3点目を取られてしまっては、
もはや今の新潟に反撃の目はありませんでした。

珍しいことに、リーグ戦では6連敗中と
調子を崩している相手との3連戦でしたが、
0勝1分2敗と、非常に残念な結果となってしまいました。
チームの得点王であり、
まさしく大黒柱である伊藤選手の移籍もあり、
これで新潟が「J2降格の筆頭候補」と言われても、
仕方ないでしょう。
ここから立て直すことは非常に大変かとは思いますが、
松橋監督がどのような手法を繰り出すのか。
クラブの総力が試されています。

これでリーグ戦は半分の日程が終了。
次節からは後半戦となります。
次節は6月24日(土)、アウェイで柏レイソルと対戦します。
監督交代となった柏は、ここ2試合で合計7得点を取りながらも
いずれも後半アディショナルタイムに勝ち越しを許して敗北、と
非常に厳しい状況となっています。
またチーム状況が厳しいクラブとの対戦となりますが、
次こそ、本当に次こそ、「優しい新潟」は払拭できるように、
サポーターに、そして海外へ羽ばたいた伊藤選手に
勝利が届けられるように頑張ってほしいと思います。

追記1)
今節は冷たい雨が降りしきる日となりましたが、
伊藤選手の最後のプレーを見るために
今季最大の3万人を超えた観客が集まりました。
観客を集めるための方策として、
イベントやグルメの充実化など、
クラブは躍起に作戦を練っていますが、
やはり「この選手のプレーが見たい」という選手の存在が
結局何より観客を引き寄せることになるのかもしれません。
最近のJリーグは特にそのような選手の欠如が謳われているので、
伊藤選手の存在は集客の面でも大きかったと言えるでしょう。
伊藤選手がいなくなったあとも、
サポーターを「スタジアムで見たい」と思わせるプレーが
できる選手が生まれることを期待しています。
そしてそれは新潟だけではなく、
各クラブにそのような選手が現れて、
Jリーグがまた盛り上がっていけばいいな、と思っています。
伊藤選手は、日本代表として
日の丸を背負って帰ってくることを誓ってくれました。
伊藤選手なら、叶えられると思います。
今後も、伊藤選手の活躍を心より願っています。
頑張れ、涼太郎!

久しぶりに3万人を超えたスタジアム。
チアリーダーズスクールの子たちも応援に駆けつけました。
(やはり、雨…)

京都も厳しいチーム状況で、
サポーターは必死に選手たちを鼓舞していました。

試合前には、年中・年長のスクール生による
エキシビジョンマッチが開催されました。
雨の中、頑張りました!


2023明治安田生命J1リーグ順位表 (6月11日終了時点)
順位チーム勝点試合得失
1横浜F・マリノス36171133372017
2名古屋グランパス35171052251411
3ヴィッセル神戸33161033331320
4浦和レッズ291685320128
5サンフレッチェ広島291792622166
6セレッソ大阪291792623194
7鹿島アントラーズ281784523167
8北海道コンサドーレ札幌261775538326
9川崎フロンターレ241673620182
10サガン鳥栖23176561921-2
11アビスパ福岡20175571722-5
12FC東京19175482228-6
13アルビレックス新潟17174581928-9
14京都サンガF.C.161751112028-8
15ガンバ大阪16174492133-12
16横浜FC131734101335-22
17湘南ベルマーレ12162682328-5
18柏レイソル12172691628-12
首位の神戸がセレッソ相手に敗北。
4連勝中の昨季の王者である横浜FMが首位に浮上しました。
下位の方では、横浜FCが浦和相手にしぶとく勝ち点1を獲得して
最下位を脱出。柏が湘南との得失点差で最下位となっています。
ガンバは新潟戦での勝利から3連勝とすっかり元気を取り戻し、
浮上してきました。
ここまで鹿島、横浜FC、ガンバに勝ち点3を献上して
勢いを与えてしまっている新潟。
今節も京都に勝ち点3を与えてしまい、
浮上のきっかけを与えてしまったかもしれません。
次節こそ調子の上がらない柏にしっかり勝って、
新潟自身の調子を上げられるように、
頑張ってもらわないといけません。