2023年2月26日(日)
2023明治安田生命J1リーグ 第2節
サンフレッチェ広島 1 vs. 2 アルビレックス新潟
入場者数:13,266人(エディオンスタジアム広島)
前節、J1復帰戦となったセレッソとのアウェーゲームを
ドローで終えた新潟。
今節もアウェイで、サンフレッチェ広島と対戦します。
広島は以前から新潟が苦手とするチームの一つ。
戦前から、広島の質の高いハイプレスに対して
新潟がどのように対処するのかが話題になっていました。
新潟のサッカーがJ1でも通用するのか、
前節に引き続いて今季を占うのに絶好の相手です。
今節の新潟の開始フォーメーションは、4-2-3-1。
ゴールキーパーは小島選手。
ディフェンスラインは、右から
藤原選手、デン選手、千葉選手、堀米選手。
ボランチは高選手、秋山選手。
中盤は、右から太田修介選手、伊藤選手、三戸選手。
ワントップは鈴木選手です。
今季、町田から加入した太田選手が初スタメン。
ベンチメンバーにはグスタポ ネスカウ選手が初登録されました。
試合は序盤から、広島が高い位置から猛然とプレスをかけて
新潟のパス回しを分断しにかかります。
それでも自陣から細かなパス交換で
そのプレスを剥がしにかかる新潟。
最初は思うように攻撃を組み立てられない時間帯が続きましたが、
徐々に広島のプレスを剥がせるようになってくると
新潟がボールを保持する時間が長くなり、
広島の選手たちにボールの取り所に迷いが生じてきて
新潟が前線へボールを運べることも多くなってきます。
そして前半14分、千葉選手の縦パスが中央フリーの伊藤選手に渡り、
伊藤選手はターンして左サイドの三戸選手へパス。
三戸選手はボールを運び、ペナルティエリア前を
左サイドから右サイドまで切り込んだところで
相手選手に引っかかりますが、
転がったボールにいち早く駆けつけた太田選手が左足で一閃。
これが相手キーパーの手を潜り抜けてゴールネットに突き刺さり、
新潟が前節に続いて先制点奪取に成功します。
得点直後に失点してしまった新潟ですが、
今節は先制点を奪ったあとも勢いそのままに、
ボールを保持して決定機を演出します。
一度、コーナーキックからヒヤリとする場面を作られますが、
これがバーに救われると、その直後、
前半37分、ロングボールを収めた鈴木選手は
伊藤選手にボールを預けて自身は前線へ。
伊藤選手はボールを運びながら、相手を引きつけて
右サイドの太田選手へフワリとした浮き球パス。
これを絶妙なトラップで収めた太田選手は
シュートとみせかけて左アウトサイドで中央へ。
そこへ走り込んできた鈴木選手が
左足で優しくゴールへ流し込み、
新潟が追加点を奪います。
その後もほぼ一方的に攻め続ける新潟ですが、
それ以上の得点は奪うことはできず。
前半は0-2での折り返しとなりました。
後半、開始直後に3人の選手交代を行って反撃に出る広島。
すると前半とは打って変わって新潟がパスを回せなくなり、
新潟がボールを奪ってもすぐ広島に回収されて
波状攻撃を受け続ける展開となります。
2点リードしていることもあり、割り切って守りを固める新潟。
広島の攻撃は止むことなく、
新潟が全く広島陣内にボールを運べない時間が長くなり、
シュートの集中砲火を浴びますが、
小島選手を中心とした守りでゴールは与えません。
ネスカウ選手が途中投入されて新潟でのデビュー戦となり、
前線でボールを収めてもらうことが期待されますが、
なかなかボールを収めることができず、
新潟がボールを保持できない時間が続きます。
なんとか耐えていた新潟ですが、
後半34分、フリーキックのこぼれ球を
塩谷選手に見事なボレーシュートを叩き込まれ、
1点差に迫られます。
勢いに乗る広島。集中して守りを続ける新潟。
最後まで手に汗握る攻防が続きましたが、
なんとかそのまま耐え忍んでタイムアップ。
今節は1-2での勝利となりました。
素晴らしいボール回しを展開できた前半とは打って変わって、
結局シュート0に終わった後半。
前半のうちに2点のリードを奪えたこともありますが、
相手の圧力が強まったときに自分たちの時間を作ることができるか、
そこから決定機を作ることができるかは引き続きの課題です。
ともあれ、J1で久しぶりの勝利を掴むことができました。
J2優勝の源となった新潟のパスサッカーは、
間違いなくJ1でも通用します。
今後はそれを高めつつ、いかに相手の対策をかいくぐるか。
引き続き、成長あるのみです。
次節は3月4日(土)、ホームで北海道コンサドーレ札幌と対戦します。
いよいよJ1復帰後の初のホームゲームです。
入場制限もなく、マスク下とはいえ
声出し応援が全席で可能となっている今季。
ぜひ多くのサポーターが駆けつけて、
声援で選手たちの背中を押しましょう。
追記1)
先制点、そして追加点のときも大きなガッツポーズで
喜びを表現した松橋監督。
昨季は、新潟がゴールを奪った時も
あまり感情を表現せず、冷静に次の指示を与えていた印象がありますが、
今節は思い切り感情を表現していました。
J1でのトップチームの指揮は初となる松橋監督。
そのプレッシャーは想像以上に重いものなのでしょう。
その分、J1でのゴールは喜びもひとしおなのかもしれません。
松橋監督にとってもこの勝利は自信につながったものと思います。
これからも、松橋監督が作り出すチームの成長が楽しみです。
追記2)
試合後、勝利を喜ぶ選手やスタッフたちの中で、一人、
ベンチ前で下を向いて動けなくなっていた選手がいました。
途中出場のグスタポ ネスカウ選手です。
189cm、90kgの体格を十分に活かして、
ポストプレーや迫力あるドリブルなどに
期待が寄せられるネスカウ選手。
今節は、対峙する相手が空中戦にトップクラスの実力を持つ
日本代表歴もある佐々木翔選手だったこともあり、
なかなか思うようにボールを収めることができませんでした。
ボールが回ってきても、
1点リードしている終了直後という難しい状況の中、
キープするのか前線へ運ぶのか、
プレーに迷いがあったように感じられました。
それでも、だんだんと空中戦に競り勝つこともできるようになり、
ボールに触れる時間も作れるようになってきたような印象でした。
何より、チームのために
最後までボールを追い続ける姿勢は見受けられました。
自分としては、「もっとやれる」という気持ちがあった中で、
思うようなプレーができず、悔しさでいっぱいだったのでしょう。
ネスカウ選手は22歳。まだまだ、これからです。
この一戦を糧にして、ネスカウ選手には大きく成長してほしいです。
一方で、監督も代わって浮上を狙う浦和は2連敗スタート。
まだ今季の得点もなく、やや苦しい滑り出しとなっています。
とはいえ、まだまだJ1リーグは始まったばかり。
次の試合のことだけを考えて、勝利を積み重ねていきましょう。
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