2022年5月16日月曜日

2022明治安田生命J2リーグ 第16節

022年5月15日(土)

2022明治安田生命J2リーグ 第16節

FC町田ゼルビア 2 vs.    1 アルビレックス新潟

入場者数:6,287人(町田GIONスタジアム)

今季初めて首位となって迎えるアウェイ町田戦。
町田は昨季2連敗したこともあり、
新潟が苦手としているチームの一つです。
そんな大事なゲームを前にして、
新潟のチームをまたしても
新型コロナウイルスの猛威が襲いました。
試合日までに合計5人が陽性となり、
他に2人が濃厚接触者として隔離となりました。
非常に苦しい状況ではありますが、まさに総力戦。
出番が回ってきた選手は、これをチャンスと考えて
活躍してほしいと思います。

今節の新潟の開始フォーメーションは、4-2-3-1。
ゴールキーパーは小島選手。
ディフェンスラインは、右から
藤原選手、舞行龍選手、千葉選手、堀米選手。
ボランチは高選手と星選手。
中盤は、右から三戸選手、伊藤選手、イッペイ選手。
ワントップは谷口選手です。
星選手がボランチでの初出場となったほか、
ベンチメンバーには
瀬口選手、早川選手、吉田選手、小見選手が
今季初めて登録されました。

試合は、序盤の町田はそれほど前線から圧力をかけず、
新潟にボール保持を許しつつ、ボールを奪うや
素早く前線にボールを運ぶ展開となります。
お互いが様子見のような時間帯が続きますが、
徐々に町田のプレスが激しくなり、
攻守の切り替えが速くなります。
町田はボールを奪うチャンスとみるや
多くの選手が前線からプレスをかけてきます。
逆に新潟としては、これをうまく剥がせば大チャンス。
そして、理想通り自陣で相手のプレスをかわして
カウンターからビッグチャンスを演出しますが、
星選手のシュートは相手ゴールキーパーが片手で止めて
先制点とはならず。
逆に前半29分、
ペナルティエリアのかなり前からのフリーキックを
相手選手に見事なドライブシュートを決められて、
苦手な町田相手に今節も先制点を奪われます。
その後、5バックにして守備を固める町田を相手に
攻撃の糸口を見つけることができず、前半終了。
前半は1-0での折り返しとなりました。

後半もメンバーは変えずにそのまま臨む新潟。
後半開始直後、自陣前での寄せが甘いところを突かれて
町田の選手にシュートを放たれます。
これを小島選手が弾いたところに、
かつて新潟にも所属していた町田の鄭大世選手に押し込まれ、
後半の早い時間帯に追加点を奪われます。
その後も同じメンバーで戦い続けますが、
前半の終盤と同じように守りを固める町田相手に
シュートすら放てず、時間だけが過ぎていきます。
そして後半30分、鈴木選手、ゲデス選手、小見選手を投入。
さらに後半36分には吉田選手を投入して反撃を試みる新潟。
町田の選手の疲労もあって、
町田陣内へ押し込んでほぼ一方的に攻め続ける展開となります。
それでもなかなかゴールを奪えない状況が続きましたが、
後半49分、鈴木選手が獲得したPKを自らきっちり決めて、
ようやく1点を返します。
その直後、町田ゴール前に放たれたロングボールを
鈴木選手が頭で落として、
これに反応したゲデス選手が左足で打ち込みますが、
無情にもシュートは枠の外へ。
そして、タイムアップ。
今節は1-2での敗北となりました。

総力戦で挑んだ決戦で悔しい敗戦となりましたが、
収穫も多かった戦いだったと思います。
「どんな選手が出ても戦える」とはよく言われますが、
やはり試合に出ていないと試合感は掴めないものです。
今季初出場となった選手も多い戦いとなった今節は、
本当に新潟が「どんな選手が出ても戦える」チームになるために
有意義な一戦だったのではないでしょうか。
また、いつもベンチ外となっていた選手たちが
ピッチで躍動する姿を見れて嬉しく思いました。
引き続き、チーム内の競争は激化するものと思いますが、
より強いチームに成長するために、
切磋琢磨してほしいと思います。

次節は5月22日(日)、ホームに横浜FCを迎えます。
今は勢いが落ちてきたとはいえ、
首位を快走していた横浜FCとのホームゲーム。
どのようなチーム状況であっても、絶対勝利が求められます。
今節の敗戦を糧に、重要な一戦に向けて
準備を進めていきましょう。

追記1)
今節、多くの選手が今季初スタメン・初出場となりました。
星選手は、ボランチで出場したのは新潟にきて初めてです。
幅広いサイド攻撃を得意とする星選手ですが、
中央のボランチでの戦いは難しかったことでしょう。
後半途中から出場した小見選手は、今季初出場。
独特なドリブルを真骨頂とする小見選手は、
攻守の時間帯ともにピッチを駆け回って
チームを活性化させました。
同じく後半途中から投入された吉田陣平選手は、
今節がJリーグデビュー戦となりました。
新潟出身の吉田選手は、佐賀東高からチームに加入した
類い稀なパスセンスをもったゲームメーカーです。
今節では、コーナーキックのキッカーを任されるなど、
速くもその正確なキックはチームに認められています。
相手のプレスも落ち着いた対応でかわしていましたが、
デビュー戦は緊張した部分もあったでしょう。
特に今季の新潟はメンバー争いが激しく、
ベンチに入ることも難しい状況となっていますが、
選手それぞれ成長して
チーム力を上げていってほしいと思います。

追記2)
今節が開催された5月15日は、Jリーグの誕生日。
1993年5月15日、当時の国立競技場で開催された
ヴェルディ川崎と横浜マリノスとの開幕戦での
カクテル光線が降り注ぐ中での選手入場や
鳴り響く観客のチアホーンのサウンドは、
今でも記憶の中に残っています。
あれから29年。
Jリーグは日本代表の成長につながり、
日本はワールドカップの常連となりました。
Jリーグ発足前は
ワールドカップに出場したこともなかった日本。
今では、ワールドカップに出場することが目標ではなく、
ワールドカップで勝ち抜くことが目標となりました。
そして、Jリーグの理念である地域との密着は、
間違いなくJリーグに所属する現57クラブに根付いています。
華やかな演出のもと開幕となったJリーグですが、
バブル経済の崩壊、そして長引く不況もあって
観客数の減少や大型スポンサーの撤退による資金不足は
どのチームでも問題となっています。
それでも、地域の力としてサポーター、地元の企業に支えられて
なんとか運営基盤を維持し、熱い戦いを届けてくれています。
これからも「この街にサッカーがある幸せ」に感謝して、
クラブを、Jリーグを支えていきたいと思います。


2022明治安田生命J2リーグ順位表 (5月15日終了時点)
順位チーム勝点試合得失
1ベガルタ仙台32161024302010
2横浜FC321695226188
3アルビレックス新潟291685324168
4ファジアーノ岡山241666420173
5モンテディオ山形231565424159
6FC町田ゼルビア231665519154
7ヴァンフォーレ甲府221564520200
8ロアッソ熊本23166552023-3
9ブラウブリッツ秋田23167271418-4
10東京ヴェルディ221664628262
11ザスパクサツ群馬221664616160
12徳島ヴォルティス21164931697
13大分トリニータ211656522202
14レノファ山口FC211656520182
15V・ファーレン長崎211663717161
16ツエーゲン金沢20165561920-1
17水戸ホーリーホック191654720200
18ジェフユナイテッド千葉19165471215-3
19栃木SC1516367917-8
20大宮アルディージャ14153571625-9
21FC琉球13163491930-11
22いわてグルージャ盛岡1114329825-17
新潟と同勝ち点だった仙台と横浜FCはいずれも勝利し、
得失点差で仙台が首位、横浜FCが二位、新潟は三位となりました。
三位と四位の間には、少し勝ち点が開いています。
上位に食らいつくために、勝たなければならない戦いが続きます。
下位の方では、琉球が栃木に勝利して最下位脱出。
逆に岩手が今季初めて最下位となりました。
3分の1を消化しただけのJ2リーグ。まだまだ先は、わかりません。

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