2023年4月17日月曜日

2023明治安田生命J1リーグ 第8節

023年4月15日(土)

2023明治安田生命J1リーグ 第8節

アルビレックス新潟 3 vs.    2 アビスパ福岡

入場者数:16,692人(デンカビッグスワンスタジアム)

強い風が吹きつつも、暖かい日が増えてきました。
今日の新潟の空も、青空が広がりました。
今節はホームにアビスパ福岡を迎えての一戦です。
福岡は2021年にJ1に復帰すると、
J2時代に培った強固な守備をベースに
J1でも着実に勝ち点を獲得し、
今季も前節終了時点で3位と、好調を維持しています。
新潟もJ2時代の福岡にはなかなか勝てず、
苦戦を強いられていたチームの一つです。
いち早くJ1の舞台へ戻って活躍している福岡に対して、
新潟の成長を見せつけたい一戦です。

今節の新潟の開始フォーメーションは、4-2-3-1。
ゴールキーパーは小島選手。
ディフェンスラインは、右から
藤原選手、舞行龍選手、デン選手、堀米選手。
ボランチは秋山選手、高選手。
中盤は、右からダニーロ選手、伊藤選手、太田選手。
ワントップは鈴木選手です。

硬い守備を誇る福岡に対して、
なんとか早いうちに先制点を奪いたい新潟。
しかし、そんな新潟の考えを手玉にとり、
福岡は効率的なプレスで新潟のパス回しを分断し、
自陣への侵入を許しません。
一方、新潟の攻守の切り替えも早く、
福岡からボールを奪って決定機を作らせませんが、
福岡も攻守のスイッチの切り替えが早く、
なかなか福岡陣内へ攻め込むことができません。
お互いシュートを1本も打てないまま時間が過ぎていく中、
前半17分、新潟のペナルティエリア内へ侵入した福岡の選手を
堀米選手が足を引っ掛けて倒してしまい、
これがPKの判定となります。
ボールの方向に飛んだ小島選手ですが
シュートは小島選手の手を避けてゴールに突き刺さり、
福岡に痛い先制点を献上してしまいます。
その後も、更に守備を固める福岡を前に
なかなかシュートが打てない新潟。
すると前半32分、コーナーキックから福岡に追加点を献上。
福岡が数少ないチャンスを確実に得点につなげるのに対し、
チャンスすら作ることを許されない新潟。
しかし、前半35分過ぎ位から
ようやくパス回しにテンポが出るようになり、
太田選手が初シュートを放つも、
相手ゴールキーパーのビッグセーブにあい、ゴールとはならず。
前半は0-2での折り返しとなりました。

後半、開始直後から「アイシテルニイガタ」の熱唱が始まり、
選手たちを鼓舞する新潟サポーター。
それに呼応するように新潟は前への意識が高まり、
後半開始直後に福岡のペナルティエリア脇で
フリーキックを獲得します。
キッカーは伊藤選手。
キーパーにも壁の選手にもファーに蹴ると見せかけて、
蹴った瞬間に壁の選手が横に動いた部分をすり抜けて、
ニアを狙いすましたシュートが突き刺さり、
伊藤選手の美しいフリーキックで後半開始早々に1点を返します。
サポーターの声量はより大きくなり、おせおせムードの新潟。
福岡の選手はより守備の意識が高くなって引くようになり、
新潟がボールを保持する時間が長くなり、
何度も福岡陣内へ侵入してチャンスを演出します。
それでも、福岡の粘り強い守備を前に得点が奪えない新潟。
そして、ついに試合は後半アディショナルタイムへ。
アディショナルタイム3分、
自陣からデン選手の見事な縦パスが伊藤選手に渡り、
伊藤選手は一度谷口選手へ預けると
華麗なワンツーでボールは再び伊藤選手のもとへ。
これを伊藤選手が右足を振り切ってゴール隅へ突き刺し、
土壇場で新潟が同点に追いつきます。
歓喜に沸くスタジアム。肩を落とす福岡の選手たち。
新潟の選手たちはすぐさまセンターサークルへボールを運び、
もう1点を狙いに行きます。
そしてすぐさま福岡からボールを奪うと、
アディショナルタイム5分、
途中出場の松田選手が右サイドを迷うことなく駆け抜けて
中央へクロス。
谷口選手と相手選手が交錯してこぼれたボールは
伊藤選手の元へ。
これを伊藤選手がダイレクトで豪快に蹴り込み、
なんと後半アディショナルタイムに新潟が逆転に成功します。
そして試合終了。
今節は3-2での勝利となりました。

2点を先行され、完全に押し込まれた前半でしたが、
試合の最後にドラマが待っていました。
堅守を誇る福岡に2点を先行されつつも逆転することができたのは、
大きな自信となることでしょう。
しかし、本来は前半のような試合をしてはいけません。
試合終了後の松橋監督の言葉は、
負けた試合よりも厳しいような印象でした。
「勝って兜の緒を締めよ」とは、まさにこのこと。
勝利を喜びつつも、反省すべき点は反省しつつ、
次の試合へと進んでいきましょう。

次節は4月23日(日)、ホームで鹿島アントラーズとの一戦です。
次もホームで戦えるので、そのアドバンテージを活かして
勝ち点を積み上げていきましょう。

追記1)
今季、世間に非常に注目されている伊藤選手。
本人は「やっていることはJ2のときと同じだが、
J1だから注目されるだけ」と言いますが、
昨年よりプレーに磨きがかかり、
楽しそうにやっている印象があります。
伊藤選手は自他ともに認める、「相手が強い方が燃えるタイプ」。
屈強な選手が揃うJ1の舞台で、より成長しているものと思います。
そしてついに、ハットトリックという異形を達成しました。
後半だけ、特に後半アディショナルタイムの2発でのハットトリックは
Jリーグ史上初ということです。
これを受けて、さっそく巷では
「早く海外へ」「ぜひ代表に」との声も聞かれますが、
伊藤選手は前と変わらずに「新潟でタイトルをとりたい」とのこと。
今季、新潟がJ1の舞台へ戻ってきて、
多くのサポーターが「まずは残留」と思っていた中、
伊藤選手は当初より「タイトルを取りにいく」と言っていました。
そして同点では満足せず、強い意志をもって逆転ゴールを狙いにいき、
見事に有言実行した伊藤選手。カッコ良過ぎますね!
伊藤選手にはいつかは海外で、
日本代表で活躍してほしいとは思いますが、
まずは新潟にタイトルをもたらすべく躍動してほしいと思います。

ビッグフラッグがついに解禁となりました!
コロナ禍前に完全に戻るまで、あともう少しです。

遠い福岡の地からも、多くのサポーターの方が
駆けつけてくれました。


2023明治安田生命J1リーグ順位表 (4月15日終了時点)
順位チーム勝点試合得失
1ヴィッセル神戸19861117314
2名古屋グランパス1785211037
3サンフレッチェ広島1785211156
3浦和レッズ1685121275
5横浜F・マリノス1484221486
6アビスパ福岡1484221082
7京都サンガF.C.12840411101
8アルビレックス新潟12833212120
9セレッソ大阪11832312120
10湘南ベルマーレ10824216124
11FC東京98233990
12北海道コンサドーレ札幌982331417-3
13川崎フロンターレ88224912-3
14サガン鳥栖88224611-5
15鹿島アントラーズ78215913-4
16ガンバ大阪681341017-7
17柏レイソル68134512-7
18横浜FC28026622-16
神戸、名古屋、広島が今節すべて勝利。順調に勝ち点を伸ばしています。
近年、ほぼ2チームだけで優勝を争っていた横浜FMと川崎は
今季どちらもなかなか波に乗れず。
特に川崎はここまで2勝と、近年の成績を思うと
信じられない状況となっています。
下位の方では、横浜FCは依然として勝利がなく、苦しんでいます。
天国と地獄が隣り合わせのような、
J2から昇格してきたチームがすぐJ1優勝したり、
優勝したと思ったらJ2へ降格してしまうようなことが起こりうるリーグ。
それがJ1リーグです。
勝ちやすい相手もいなければ、絶対に勝てない相手もいません。
引き続き、目の前の試合に集中して勝利を掴み取るのみ、です。

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